10月31日、蝉川泰果がプロ転向! 95年ぶりに日本オープンでアマチュア優勝を果たした蝉川のスウィングは、超実戦型。練習場で作り上げたものではなく、コースで育んだスウィングだった。小学生時代から彼のスウィングを見てきた青木翔コーチが解説!

「泰果のスウィングは、ジュニアの頃から変わりません。練習場でスウィングを作ることをしていない彼は、個性のカタマリです。打ちたい球筋をコースで追求してでき上がった実戦的なスウィングです」(以下・青木翔コーチ)

画像: 蝉川のドライビングディスタンスは306Yでツアー3位に相当する。177センチ75キロと細マッチョな飛ばし屋だ

蝉川のドライビングディスタンスは306Yでツアー3位に相当する。177センチ75キロと細マッチョな飛ばし屋だ

切り返しで、地面反力を最大限に使うことができる

体重移動しない蟬川のスウィングにはどんな長所があるのか。

「長所は3つです。1つ目は、地面反力を最大限使っていること。切り返しから左足を垂直方向に蹴り、右足を粘りながら伸ばすことで、大きな地面反力を発生させています。

2つ目は、フォローで左ひじをたたまないこと。これは、フックグリップで、シャットフェースを保ったままフェースをローテーションさせずに振っている証拠。そのため、持ち球はハイフェードで、叩いても、引っかける危険性が低いんです。

3つ目が、肩をタテに動かすことです。これも地面反力を使っている証拠で、胸を下に向けて肩をタテに回転させるほうが、地面反力のエネルギーを回転スピードに変換させやすいんです」 

蟬川は中学3年から大学3年までレギュラーツアーに14試合出場しているが、予選通過は3試合だけ。だが、大学4年になった今シーズン、5試合に出場して2勝を挙げた。この驚異的な成長をどう見ているのか。

「アプローチとパットが上手い泰果が、飛距離と正確性を身につけた結果です。彼のスウィングは進化の途中。これからどこまで“化ける”か楽しみです」

 

画像: インパクトで左足が浮き、フォローで体がかかと方向に動くほど、強い地面反力が発生。このエネルギーをスピードに変換して、飛距離を出している。また、フォローで頭が下がり、前傾が深くなるのは、肩の回転がタテ回転だから

インパクトで左足が浮き、フォローで体がかかと方向に動くほど、強い地面反力が発生。このエネルギーをスピードに変換して、飛距離を出している。また、フォローで頭が下がり、前傾が深くなるのは、肩の回転がタテ回転だから

週刊ゴルフダイジェスト11月15日号より

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