6アンダー首位の山下美夢有選手から4打差の2アンダーまで36人(25位タイ)と大混戦の初日を終えました。山下選手は新しく投入したパターのフィーリングと、止まるグリーンへのマネジメントが上手くできたことで6バーディ・ノーボギーのラウンドとなりました。
相変わらずの安定感が際立ちましたが、「途中でリズムが速くなっていることに気づき修正した」と終了後の会見で話しました。山下選手の完成されたスウィングを持ってしても、その安定感を向上させる上で大切なのは実はリズムやテンポを一定にすること。ゴルファーならここは真似したいポイントではないでしょうか。
先週、首位で出た「TOTOジャパンクラシック」の最終日にスコアを伸ばせず優勝を逃した上田桃子選手は2位タイ。「こういう優勝争いは何度もやっている。同じミスを繰り返している。収穫はない」と自分に厳しいコメントでしたが、今週末はどんな姿を見せてくれるのでしょうか。
2打差4位タイの西郷真央選手は、不調だったドライバーに復調の兆しが見えたようで「久しぶりに振り切れたホールが多かった」と強い西郷選手が戻ってきた印象です。「グリーン上でバックスピンが入りやすいコンディションのためスピンコントロールを考えながらマネジメントしている」とアイアン巧者の西郷選手ならではのコメントも聞けましたので、明日以降ドライバーの好調が続けば、山下選手も簡単には勝たせてもらえない状況になりそうです。
シード権争いはこの試合を含めて残り2試合と佳境に入っています。圏外から気を吐いたのは4アンダー4位タイでポイントランク84位の柏原明日架、70位の吉本ひかる、2アンダー25位タイには51位の桑木志帆、83位の新垣比菜、85位の泉田琴菜らが逆転シード入りや、QTのファイナルステージからの参戦(70位以内)を目指して奮闘しています。
柏原選手は森守洋コーチに指導を受け始めたこと、吉本選手はパターのグリップの握り方を変えたこと、桑木選手はスウィングのテンポを「イチ、ニィ、サーン」と数えてスウィングが安定したことなど、それぞれの選手がきっかけをつかんで上位で終えています。
明日は朝のうち雨が降り日中は晴れる予報。そのためグリーンはもっと止まるコンディションになるでしょう。現在の予選カットラインは1アンダーなので、予選通過にも上位進出にも恐れずにアグレッシブに攻めるプレーが求められそうです。残り2日36ホールでランクアップを果たせるか、引き続き注目してみましょう。