ゴルフでは全力でスウィングすることを“マン振り”と俗に言う。リミッターを外して振るといったニュアンスを含んでいて、一般的にはNGとされる振り方だ。
もちろん力を籠めて速く振ったほうが飛距離は出るわけだが、なぜマン振りをしてはいけないのか。デメリットをJJコーチはこう語る。
「まず、振り過ぎれば体が流れて軸も傾いてしまうし、体がズレればフェースの向く方向もズレてしまいます。そして、強く振りたければクラブを高く上げますから、体も起き上がりやすくなります。起き上がってしまった時点で、ダウンスウィングで元の位置にヘッドを戻すことはほぼ不可能になってしまうんです。仮に姿勢を保ってクラブを高く上げられたとしても、クラブを下ろすときに力が入ってしまうと、結局体が起き上がってしまうわけです」(JJコーチ、以下同)
また、振ったぶんシャフトもしなり過ぎるのでタイミングが合わせづらくなり、振ってる割には飛ばないなんてことも起こり得る。要するにマン振りとは再現性や正確性を犠牲に飛距離を出す試みで、最長飛距離で競うドラコンならまだしも、通常のラウンドであれば「シンプルにマン振りは悪ですね」とJJコーチ。
理想は「7~8割程度の力加減で振ること」だとJJコーチは言うが、ビギナーにとって難しいのが「どのくらい振ったらちょうどよくて、どこからがマン振りなのか」の見極めだろう。JJコーチは「フィニッシュがきちんととれるかどうかを目安にしましょう」という。
「フィニッシュのときにピタッと止まれているかどうかが、振り過ぎかどうかを見極める目安となります。振り切って5秒くらい、フィニッシュの姿勢を維持できるかチェックしてみてください。ぐらついてしまう場合は、現時点での体のポテンシャルに合わない速度や力加減で振ってしまっているということですよ」
協力/レッツゴルフ銀座