体の正面でボールをとらえる"時間"=「インパクト(ゾーン)」を少しでも長くすることは、飛距離が伸び、ショットの精度を高めることにもつながってくる。辻村明志コーチ率いる「チーム辻村」の女子プロたちが実践する、インパクトゾーンを長くするための練習ドリルを、シングルハンディの腕前を持つイラストレーターの野村タケオが試してみた。

みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。ゴルフってやっぱインパクトが大事じゃないですか。いくらヘッドスピードが速くても、スウィングプレーンが良くても、インパクトが悪いといいショットは打てません。インパクトってボールにクラブが当たる瞬間の一点と思いがちですが、それをゾーンで考えることができるとショットの精度が上がるらしいんです。

週刊ゴルフダイジェスト11/29号に「インパクトゾーンを手に入れよう」という記事があって、そこにいくつか女子プロがやっているドリルが載っていました。そのなかから簡単にできそうなものをいくつかやってみました!

画像: 週刊ゴルフダイジェスト2022/11/29号で特集されていた、辻村明志コーチおすすめのインパクトゾーンを長くするための練習ドリルを実践!

週刊ゴルフダイジェスト2022/11/29号で特集されていた、辻村明志コーチおすすめのインパクトゾーンを長くするための練習ドリルを実践!

この記事で解説をしてくれているのは、上田桃子プロや吉田優利プロなど多くのプロを指導している辻村明志コーチです。当然ながら今回紹介されているドリルは上田プロや吉田プロもやっているということですね。これは効果がありそうです!

「インパクトゾーン」って言葉はよく聞きますが、一体どういうことを言っていて、どういう効果があるのでしょうか?  辻村コーチによると、体の正面でボールをとらえる”時間”のことを「インパクト(ゾーン)」と言うそうです。そしてそのゾーンを少しでも長くすることが飛距離を伸ばし、ショットの精度を高めることになるそうなんです。吉田プロの練習ノートに「体の正面でボールをとらえることが大事。胸でボールを見続ける時間をコンマ1秒でも長くする」と書いているそうです。プロはコンマ1秒のためにコツコツと練習をしているんですね~。その吉田プロが行っているドリルをやってみました。

まず準備としてクラブのネックに紐をくくりつけます。写真で見る限りだいたい50~60センチくらいの紐だと思います。紐を付けたままスウィングして、紐の最後尾がインパクトを過ぎても、その残像を見続けるという練習法なんです。これを続けると体や顔が起き上がらず、体が正面を向く時間が長くなるということなんですね。

画像: クラブのネックに紐をむすんでスウィングします

クラブのネックに紐をむすんでスウィングします

さっそくやってみましたが、これはなかなか役に立ちそうです。とにかく、こんなに長く顔や体って正面を向いてなきゃいけないの? って驚きました。いかに普段のスウィングは上体が浮いてしまっているのかってことがよくわかります。自分的にはインパクトのときには胸がまだ右を向いているまま振ってちょうどいいという感じですね。たしかにこの形でインパクトできたら、かなり厚い当たりで強い球が出そうな気がします。紐をつけなくても、地面の一点を見続けるという方法もあると思いますが、それだと「いつまで見ればいいの?」ってことになるので、紐ってのがやっぱりいいのではないかと。僕は梱包用の紐を使いましたが、ちょっと軽すぎな感じがあるので、リボンとかのほうが使いやすいような気がします。色のついたリボンのほうが残像もしっかりと残るしね。

画像: (左)紐の最後尾をずっと見続けるようにスウィングします。(右)顔が上がったり、上体が起きてしまうと紐の最後尾を見ることができない

(左)紐の最後尾をずっと見続けるようにスウィングします。(右)顔が上がったり、上体が起きてしまうと紐の最後尾を見ることができない

次に上田プロがやっていた「インパクトでもうひと押し」するためのドリルをやってみます。まずは「買い物袋でシャドー」。買い物用のエコバックとかコンビニ袋とかにボールを5~6個入れて、それを右ひじに引っ掛けます。その状態でシャドースウィングをするのですが、ダウンスウィングでは右わきを締め、右ひじが体の近くを通るようにすることが大事だということです。

やってみましたが、これ、けっこう難しい。僕のやり方が悪いのかもしれませんが、いまいちうまく振れないんですよね。ただ、ボールの重みで切り返し後は自然とひじが落ちるので、右わきが締まる感覚はわかるような気がします。ひじの通り道がわかりやすいし、安定する感じもあるので、ひじが浮いてしまう人にはいいドリルかもしれません。ボール5個じゃなく、もっと重くしたほうがいいような気がしました。動画とかで上田プロがやってるところが観られるといいんですけどね~。

画像: コンビニ袋にボールを6個入れて、シャドースウィングをしました。右ひじが体の近くを通ることを意識して動かします

コンビニ袋にボールを6個入れて、シャドースウィングをしました。右ひじが体の近くを通ることを意識して動かします

もうひとつ、上田プロがやっているドリルが「刃先でカード押し」。地面に置いたカードにアイアンの刃先を当て、そのまま押し込んでいくというドリルです。ハンドファーストでのインパクトの形を作ってから刃先をカードに当て、そのまま飛球線方向に押し込むということです。少しでも伸び上がったり、突っ込んだりするとカードは押せないので、自然とゆるやかなヘッド軌道で低く長いインパクトゾーンが体感できるということなんですね。それと同時に右ひじの位置、右わきの締りなどの理想的なインパクトも体感できるということです。

画像: カードのふちにクラブの刃を当て、そのまま飛球線方向に押し込みます

カードのふちにクラブの刃を当て、そのまま飛球線方向に押し込みます

やってみましたが、これは地味ですね~。正直、こんなことが役に立つの? って思ったりしますが、こういう地味な練習をコツコツやることが結局は近道なのかもしれません。たしかに体の動きに集中してやらないとカードをしっかりと真っすぐ押すことができないんですよね。

画像: (左)右ひじの位置や右わきの締まりを意識しながら低く長く押し込む。(右)押し込む動きができないと薄いカードは押せない

(左)右ひじの位置や右わきの締まりを意識しながら低く長く押し込む。(右)押し込む動きができないと薄いカードは押せない

僕が試した上田プロの2つのドリルは家でも簡単にできるものなので、毎日10分でもやれば、半年後くらいには効果が出そうな気がします。来春に向けて、今からコツコツやるのもいいかもしれませんね。僕には無理かもしれませんが……。

週刊ゴルフダイジェストの誌面には他にもいろいろドリルが紹介されていますので、気になる方は読んでみてください。

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