最近、カチャカチャ機能が搭載されたFWやUTが増えている。いったい、どう使えば、自分のプレーに役立つのか。「これからの季節、いろいろ試してみるのはアリですよ」とギアオタクでクラブフィッターの小倉勇人が教えてくれた。

クラブフィッターの小倉です。いよいよ寒い冬が近づき、ゴルファーにとって、しんどい季節になっりつつありますね。気温が低くなると、体の可動域が狭くなるのはもちろん、ボールが潰れなくなり性能が十分に発揮されない、シャフトのしなり量が減ってタイミングが取りづらくなる、重ね着によって体が回らなくなるなど、暖かい時期と比べ、パフォーマンスを出すのが厳しくなります。具体的には、飛距離低下や、スライス系のミスになりやすいいといったところでしょうか。

そんな状況を軽減するために、効果的なのが弾道調整機能、つまりカチャカチャの活用です。主にドライバーに搭載されている機能ですが、最近では、FWやUTにも搭載されているモデルが増えてきています。飛距離が出にくくなる上に、芝の密集度が低くなるこの時期は、何かとFWやUTの出番が増えますよね。そんなクラブたちのカチャカチャ活用術を考えてみたいと思います。

FWやUTのカチャカチャ機能は、私が知る限り、基本ドライバーとの差はありません。メーカーによって調整幅や項目は違いますが、ドライバーが調整できる項目はFWやUTでも調整できるようになっています。FW、UTの寒い時期のオススメ調整は、ロフト角のアップです。これはドライバーも同じですね。ボールを高く打ち出すことによって安定したキャリーを狙うのが目的です。ですがFW、UTではひとつ気を付けたい点があります。それはロフト角を増やすことによってつかまり過ぎてしまうこと。ドライバーでは、もともとのロフト角が少ないため、体が動かないとスライス系のミスになりやすいです。そういった現象をロフト角を増やすことで一緒に軽減する効果があるのですが、ロフト角が初めから大きめのFW、UTはロフト角を増やすことでつかまり過ぎてしまう可能性があります。シャフトの向きを回転させて、ロフト角を調整するタイプの弾道調整機能は、フェース角も連動して左を向いてしまうので、この効果はより大きくなります。ロフト角が大きめの5W、7Wや25°以上のUTを調整する場合は、特に注意が必要ですね。

FWやUTで一定のエリアを狙う目的ではなく、飛距離を追求したいなら、反対にロフト角を減らして、打ち出し角を低くするのもありです。冬の芝は抵抗が少なく、いつもよりランが期待できます。もちろんつかまりにも影響は出ます。ロフト角を少なくすると、つかまりが抑えられるので、右のミスを嫌がる方は、あまりおすすめできませんが、高さが抑えられるので、結果的にコースに残る可能性は高まります。バンカーや池などのハザードまで届かない番手で打てば一定の効果はあると思います。

画像: 「ロフトを増やしてよりつかまえるか、ロフトを減らしてつかまりを抑えるか。いろいろ試して、ラウンドにのぞみたいですね」(小倉)

「ロフトを増やしてよりつかまえるか、ロフトを減らしてつかまりを抑えるか。いろいろ試して、ラウンドにのぞみたいですね」(小倉)

ある意味、夏と比べて確実に飛距離は落ちるのですから、いつもより長い番手を持って、カチャカチャを活用しながら、いかに大きなミスを減らすかを考えてプレーしてみる。気持ちがグッと楽になりますし、それがスコアにも影響してくると思いますよ。

This article is a sponsored article by
''.