11月29日から4日間の日程で開催されている国内女子ツアーのファイナルQT。例年35位前後の順位に入れば、来季の前半戦のほとんどの試合に出場できる資格が獲得できる。岡山県のJFE瀬戸内海GCからみんなのゴルフダイジェスト編集部員でプロゴルファー・中村修のレポートをお届け。

女子ファイナルQTの3日目が終了しました。会場となるJFE瀬戸内海GCの今日の天候は曇り。時折陽が差すものの、気温は10.1度と寒空のせいか、ただでさえ過酷なファイナルQTがますます過酷な18ホールになっているように感じます。グリーンは止まるコンディションですが、初日は18度、2日目は15度に5m/sの風と3日間で気温差や風も変わるので、距離感を合わせることがポイントになりそうです。

今日2アンダー、トータル4アンダー15位タイでホールアウトした新垣比奈選手は、気温が下がったことで「朝は寒かったので、ゆっくり調子を合わせていけたらいいとスタートしていきました。アイアンの番手は1番手飛ばないくらい」だと終了後の会見で話しました。周辺にある工場地帯の煙突の煙で風向きはわかりやすいのですが、コースのレイアウト上、横風が多く、持ち球によっては風の読みやピン位置によって攻めにくいホールもあったようです。

画像: シード復活をかけてファイナルQTに臨む新垣比奈は気温差の中でも3日目を2アンダーでまとめトータル4アンダー15位タイで最終日を迎える(写真は2022年のファイナルQT 写真/岡沢裕行)

シード復活をかけてファイナルQTに臨む新垣比奈は気温差の中でも3日目を2アンダーでまとめトータル4アンダー15位タイで最終日を迎える(写真は2022年のファイナルQT 写真/岡沢裕行)

そういったコンディションでも、やはりレギュラーツアーでシード獲得経験のある選手が上位陣に名を連ねています。11アンダーのトップに若林舞衣子、9アンダー2位タイに仲宗根澄香、石川明日香、8アンダー4位タイに浜崎未来、木下彩と続き、35位圏内には11位タイに葭葉ルミ、15位タイに柏原明日架、新垣比奈、藤本麻子、脇本華、25位タイに岡山絵里、蛭田みな美、石井理緒が位置しています。

2022年のプロテスト合格組から上位に食い込んでいるのは、7アンダー6位タイに荒川怜郁、5アンダー11位タイに神谷そら、4アンダー15位タイに池ヶ谷瑠菜と平岡瑠依とプロテスト合格組のレベルの高さを示しています。

画像: ファイナルQTの3日目を終え7アンダー6位タイにつけた2022年プロテスト合格組の荒川怜郁(写真は2022年のファイナルQT 写真/岡沢裕行)

ファイナルQTの3日目を終え7アンダー6位タイにつけた2022年プロテスト合格組の荒川怜郁(写真は2022年のファイナルQT 写真/岡沢裕行)

ラウンド後の会見で荒川選手にプロテストとQTでの気持ちの持ち方を聞くと「プロテストはなにがなんでも合格しようと神経を使っていましたが、QTは挑戦する気持ちで臨めています。挑戦するという気持ちが、難しいピン位置でも臆することなく狙っていけています」と話してくれました。16番、17番でボギーを打ちましたが「ゴルフは最後まで何があるかわからない、バーディを取りに行こう」と最終18番パー5はバーディを奪い3日目を終えています。

2年続けてファイナルQTに出場する葭葉ルミ選手のラウンド後の会見では、ここでもスコアを伸ばすゴルフが求められると話します。

画像: フルシーズンを戦いシード権から外れファイナルQTに挑む葭葉ルミは5アンダー11位タイで最終日に臨む(写真は2022年のファイナルQT 写真/岡沢裕行)

フルシーズンを戦いシード権から外れファイナルQTに挑む葭葉ルミは5アンダー11位タイで最終日に臨む(写真は2022年のファイナルQT 写真/岡沢裕行)

「シーズンは全力でやった結果、シードも準シードにも届かなかった。耐える、我慢のゴルフはこれまでもやってきましたが、バーディを取らないと上がっていけない。1打足りずに予選落ちが3、4試合ありました。バーディを取るにはパターも大事だけどショットでチャンスにつけることが大事だと改めて感じたシーズンでした」(葭葉ルミ)

耐えるゴルフでボギーを打たないことも重要ですが、バーディチャンスにつけるショット力が必要だと痛感しているようです。現在の35位のラインは2アンダーになっていますが、最終日もスコアを伸ばさないと脱落する可能性もありそうです。明日も現地からのレポートをお届けします。

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