たとえば7番アイアンは得意だけどサンドウェッジでのアプローチが苦手。あるいはバンカーショットは上手く打てるけど林からの脱出ではよくミスしてしまう……といったように、ゴルファーごとに特定の番手や状況に対する得手不得手が少なからずあることだろう。
もちろん苦手とする番手を使う機会は果たしてどの程度あるのか、特定の状況にラウンド中遭遇する頻度がどれくらいなのかにもよるが、いずれにせよアマチュアがゴルフに割ける時間は限られているはず。
ではズバリ、今自分が持っている“得意”を伸ばすか、それとも“苦手”を克服することに練習の時間を割くか、どちらが良い結果につながるのだろうか。結論から言えば「やはり苦手なことに取り組んだほうがいいですね」と兼濱。
「もちろん得意を伸ばすことも大切です。しかし現状できている分野をさらに伸ばすためにスウィングなどを変えた結果、現状より悪くなってしまうリスクがあるんです。得意なぶん伸びしろ自体も少ないと言えますしね。それよりも現状の自分が上手くできないことを、できるようにするほうが良い結果につながりやすいですよ」(兼濱、以下同)
また、苦手を克服する練習の場合に限らず「避けたほうがいい練習の仕方があります」と兼濱は続ける。
「それは『〇球連続で良いショットが出るまで打ち続ける』練習です。これって裏を返せば『〇球連続で良いショットが出るまで失敗を繰り返す練習』とも言えるわけです。ひたすら反復して失敗を繰り返していたら、良いところで失敗する癖がついて勝負弱くなってしまいます。それよりも1球でも良いショットが出たら、次の番手や練習にどんどん切り替えていったほうがいいですね」
協力/レッツゴルフ銀座