「その朝、少し体調がおかしいと思ったけれど大したことがなかったので気にせずプレーした」とマキロイ。ところがその後異変が起こる。宿に戻るといつになくぐったりして妻・エリカさんに「2階で少し眠る」と伝えてベッドに入った。
2時間後、ひどい汗で目を覚まし、熱を計ると「スカイハイ!(高熱)。すぐタイガーに電話をして体調の異変を伝えると彼は“自分は大丈夫”。ホッとしたのもつかの間夜の10時頃メールで“発熱して悪寒がある”と。そのときの気分といったら……。ありえない、タイガーにコロナをうつすなんて! どうすればいいんだ、と思ったよ」
本当にマキロイがコロナだったか、PCR検査の結果はどうだったのか、それについてインタビューでは語っていない。しかし全英オープンのチャンピオンズディナーで出されたワインが「お酢のような匂いがして味もわからなかった」というから症状的にはコロナだったのだろう。
本来なら1日も早くセントアンドリューに出向いて準備を整えたかったところだがアイルランドにとどまり自主隔離。週末になって体調が回復したことでギリギリ月曜日の記念イベント(歴代優勝者らがプレーする特別イベント)に間に合った。そのときは会場近くのホテルのベランダに現れたマキロイの愛娘ポピーちゃんを見つけ2人で手を振る微笑ましいシーンも目撃されている。
ではタイガーは本当にマキロイからコロナをうつされたのか? 1日に開幕したヒーロー・ワールド・チャレンジにホスト役として記者会見に挑んだ彼は「コロナ? かかっていないよ。あの週(全英)体調はずっと良くなかったけれど検査はすべて陰性だった。一度もコロナだったことはない」と『マキロイ、タイガーにコロナうつした説』を否定した。
否定した理由がマキロイへの配慮だったのか実際コロナではなかったのかはわからない。わかっているのは2人が公私ともに仲が良いということ。今月10日にはフロリダでおこなわれるザ・マッチでペアを組み、ジャスティン・トーマス&ジョーダン・スピース組を迎えうつ。
世界ナンバー1の座に683週君臨したタイガー。10代の頃からそんなタイガーの後継者といわれたマキロイ。年の離れたライバルは(46歳と33歳)はお互いにとって欠かせない存在であることは確かなようだ。