山下は堂々たる年間女王だった。5月までは3試合連続予選落ちをするなど不安定さもあったが、6月のサントリーレディスで優勝すると、ここから10月の日本女子オープンまで13試合連続トップ10フィニッシュ。最終戦も有終の美を飾り、年間5勝を挙げて、年間獲得賞金は2億円を突破。強さを見せつけた山下の1年を写真で振り返ろう。
身長が150センチと小柄な山下の平均飛距離は約236Yで47位。それでも、パーオン率は75%を超えるツアーナンバーワン。平均ストロークも日本人選手として初めて70のカベを破った。
3勝目を挙げたミヤギTV杯は圧巻だった。初日にツアー新記録の60を樹立! 12個のバーディを積み重ね、ショット、パットともに山下の総合力を遺憾なく発揮した。
伊藤園レディスで4勝目を挙げて、21歳と103日で、史上最年少女王を決定づけた山下は、最終戦も制して、今季5勝目を挙げた。
最終戦、優勝が決まると「キャディさんと取った優勝。プレーオフは初めてであまり覚えていなかった」と、達成感で涙を流した。
山下は、スタートホールで、コースに向かって会釈をする。こういった一面からも人柄の良さが伺われる。
「プロを目指す子どもたちに尊敬される選手になりたい」という山下。
23年は「今年(22年)の自分越え」を公言する山下。開幕ダッシュが楽しみだ。