「MT-28」「MTIウェッジ」など数々の名器を世に送り出し、日米両ツアーで多くのプロ支給品を手がけたクラブ設計家、宮城裕治氏が流行に惑わされないクラブ選びとクラブ設計の真実をクールに解説。今回は宮城さんにクラブを替えるタイミングについて教えてもらった。

みんゴル取材班(以下、み):年明けにはテーラーメイドやキャロウェイのニューモデルが発表されそうです。本命クラブが出揃ってきてそろそろ買い替えを検討している人も多いと思います。

宮城:すぐに飛びつくのはあまりおすすめしません。冬は暖かい時季とは同じスウィングができないからです。理由は可動域が狭くなるからで、クラブに対して間違った評価をしてしまうこともあるんです。

み:冬にいい球が打てても、夏につかまりすぎるし、その逆もあるということですか。

宮城:誰でもオールシーズン、同じゴルフはできません。これは逆の事例ですが、夏から秋にかけてクラブを作ったお客さんから、最近球が飛ばないとか、つかまらないといった相談をよく受けます。お客さんとしてはクラブが合っていないのではないかと疑っているわけですが、原因はそこではありません。プロでも冬になると飛ばなくなるから番手を上げるし、右にすっぽ抜けるのもある程度諦めなければいけません。プロもシーズンオフにクラブテストを行いますが、開幕からしばらく経つとクラブやシャフトを見直しますよね。

み:冬はボールが飛ばない、つかまりにくい、それをわかった上でマネジメントすればいいわけですね。それではクラブを買い替えるのに適した時季はいつですか。

宮城:ハイネックやセーターでプレーできるくらい暖かくなってからがいいと思います。ウェアのスウィングに対する影響は、皆さんが思っているよりも大きくて、ダウンジャケットまで着込んでいるとどうしても手打ちになります。

み:それでもどうしてもすぐに手に入れたい人もいると思いますが。

宮城:暖かいインドアで十分ウォームアップしてから試打しましょう。また、屋外で試打する場合は腕が寒いのは我慢して羽織るのはダウンベストくらいにしておきましょう。いつクラブを替えるにしろ、四季によって体のコンディションが変わることを理解した上でフィッティングしてほしいですね。

画像: 気候がスウィングに対する影響は大きい。寒い冬の時季のクラブチェンジは慎重に行ったほうがいい、と宮城氏は語る

気候がスウィングに対する影響は大きい。寒い冬の時季のクラブチェンジは慎重に行ったほうがいい、と宮城氏は語る

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