アプローチ巧者としても知られる女子プロ・申ジエには、寄せのショットの際に気を付けている3つのことがあるという。シングルハンディの腕前を持つイラストレーターの野村タケオが実際に試してみた!

みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。プロのトーナメントをテレビ観戦していると、やっぱプロって上手いな~と思うわけです。特にグリーン周りからのアプローチが本当に上手い。そりゃプロだから当然なんですが、どんなライからでもサクッと当たり前のように寄せてきます。特に難しい打ち方をしているわけでなく(僕の目にはそう見えます)、簡単に打ってビタッと寄せてくる。あれっていったいどういうイメージで打っているのでしょうか?

週刊ゴルフダイジェスト1/24号に「申ジエさんに聞こう”魔法のアプローチ”実戦編」という記事がありました。申プロはライバルの女子プロが教えを乞うくらいのアプローチ上手。そんなプロが教えてくれるのってどんな打ち方なんでしょうか? さっそく試してみました。

画像: 週刊ゴルフダイジェスト2023/1/24号で特集されていた、申ジエのアプローチ術を実践!

週刊ゴルフダイジェスト2023/1/24号で特集されていた、申ジエのアプローチ術を実践!

申ジエプロがどんな技を使って寄せているのかと思ったら、実は打ち方は1つらしいんです。アマチュアは技を意識しすぎるあまり、”当て方”に意識が向きすぎ、ミスも出るし、距離感も合わないのだとか。当てることに意識が向きすぎるとリズムや弾道が狂うということらしいんです。

申プロによると、あくまでも弾道を変えるのはクラブであって、自分ではないということ。申プロの場合はドライバー以外のすべての番手を使ってアプローチするのだとか。練習でいろんな番手でのアプローチを試してみて、どの番手がどんな弾道になるのかを覚えるということが大事だということです。番手別の弾道がわかっていれば、同じ打ち方でもシチュエーションによって番手を変えれば寄せやすくなるということなんですね。いろんな打ち方をしているのかと思っていたら、実はとてもシンプルに考えているということに少し驚きました。なにより大切にしているのは、毎回同じリズムや軌道で振ることなんだそうです。やはり再現性が大事なんですね。

申プロが再現性を高めるために大事にしていることは3つあるそうです。その1つ目が「飛ばない構えを作る」ということ。アプローチは飛ばすショットではないので、構えの時点で「飛ばない」という構えを作っておくんですね。たしかに20ヤードのアプローチなのに、まるで100ヤード飛ばすような構え方をしている人を見かけます。申プロは40ヤードくらいまでは両足をつけ、左足を少し引いて構えるそうです。これは人それぞれなので、申プロと同じでなければいけないわけではないですが、自分なりの飛ばない構えを見つけるのは大事ですね。

画像: (左)足を揃えたり、クラブを短く持つなどして飛ばない構えを作る。(右)アマチュアは短いアプローチでもクラブを長く持ったり大きく構えたりしてしまうことが多い

(左)足を揃えたり、クラブを短く持つなどして飛ばない構えを作る。(右)アマチュアは短いアプローチでもクラブを長く持ったり大きく構えたりしてしまうことが多い

2つ目が「グリップはショットと同じ」です。申プロはショットと同じ形、力感で握っているそうです。普段と同じ握り方で打つことで、弾道イメージもしやすくなるということのようです。

画像: ショットと同じようにグリップすると弾道のイメージがしやすい

ショットと同じようにグリップすると弾道のイメージがしやすい

そして3つ目は「常に一定のリズムで振る」ということ。これが最も意識していることらしいですが、リズムを一定にするためには等速で振るということが大事だそうです。ボールに当てる意識になってしまうと、インパクトに向けてヘッドが急加速してしまうために距離感が出なくなってしまいます。

画像: ボールに当てる意識を捨て、等速で振ることが大事

ボールに当てる意識を捨て、等速で振ることが大事

再現性を高めるための構え方やグリップの握り方はわかりました。そして一定のリズムで振るのが大事だということもわかりましたが、どうしてもボールに当てる意識になってしまい、一定のリズムで振れない場合は何を意識すればいいのでしょうか?

申プロは一定のリズムで振るためには「頭を動かさず体を回す」ことが大事だと言っています。頭を動かさないってけっこう基本的なことだと思うのですが、実は上級者でも頭は意外と動いているそうなんです。頭が動いてしまうとスウィングスピードが安定しないし、再現性も低くなってしまうのだとか。頭を動かさずに打つと、リズムや軌道が安定するので、距離感も身についてくるそうなんです。

画像: (左)インパクトのときに顔が上がってしまったり、体が突っ込んでしまってはダメ。(右)インパクトまでは頭を動かさず、フォーローでやっと頭が動くようなイメージ

(左)インパクトのときに顔が上がってしまったり、体が突っ込んでしまってはダメ。(右)インパクトまでは頭を動かさず、フォーローでやっと頭が動くようなイメージ

申プロが言っているポイントを踏まえて、アプローチをしてみました。まず飛ばさない構えを作り、いつもと同じグリップで、頭を動かさないように等速で振ってみたんです。頭はフィニッシュが決まってから動かすくらいのイメージです。

これがしっかりとできると、たしかにスウィング軌道が安定するし、ボールへのコンタクトも毎回同じようになり弾道や距離も安定しますね。本当にかなり頭を動かさないという意識でないと、頭は動いてしまいます。やはり普段はかなり頭が動いてしまっていたんですね。

画像: 申プロが言っているポイントを踏まえてアプローチしてみました

申プロが言っているポイントを踏まえてアプローチしてみました

そしてラウンドで、このイメージでのアプローチを試してみました。練習ではけっこうできていても、ラウンドではどうしても結果が見たくなって頭が動きがちですね~。でもかなり意識して毎回アプローチをしていたので、だんだんできるようになってきたと思います。

そして、その打ち方でシチュエーション別にクラブを変えてアプローチをしました。申プロのようにドライバー以外のすべてのクラブを使うってわけにはいきませんが、9番、PW、46度、52度、58度の5本を使ってみました。普段はほぼ58度でアプローチをしているのですが、たしかに同じ打ち方でロフトの違うクラブを使うと、キャリーの距離やランの距離が変わったり、球の強さがかわるので、上手く使えればかなりアプローチがシンプルで寄せやすくなると感じました。

画像: 同じ打ち方のままクラブを変えることで、いろんなバリエーションのアプローチができます。練習場で試してみましょう

同じ打ち方のままクラブを変えることで、いろんなバリエーションのアプローチができます。練習場で試してみましょう

まだ練習不足でオーバーしてしまったアプローチもありましたが、上手く転がせて寄ったのもありました。このアプローチなら、打ち方がひとつなので、練習もその打ち方だけでいいし、気をつけるポイントも少ないので本当に楽になりますね。これはぜひ皆さんも試してみてください。

週刊ゴルフダイジェストの記事では、このシンプルなアプローチの他にもロブやスピンの入る打ち方も教えてくれていますので、興味のある方はぜひ読んでみてください。

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