ドライバーを選ぶ際、一番身近なのが純正シャフト。そんな純正シャフトに、新たな流れが最近きていると、ギアオタクでクラブフィッターの小倉勇人が教えてくれた。

クラブフィッターの小倉です。今回はいわゆる純正シャフトについてお話ししたいと思います。純正シャフトの定義は、明確に定義されているわけではないですが、主にメーカーが開発する新製品のヘッドに合わせて、専用に開発されたシャフトのことを指します。

一般的な純正シャフトは、より多くのゴルファーにできるだけ良い結果を出してもらうためにヘッドの性能を加味しながら、クセの少ない特性にされることが多いです。

最近は、アフターマーケット用のシャフト、いわゆるカスタムシャフトがあらかじめ装着された仕様をメーカーがラインアップしていることもあり、カスタムシャフト装着モデルよりも、やや軽く設定され、同じフレックスでもしなり量が多めに設定されているモデルがほとんどです。

この「純正シャフトはちょっと軽く軟らかめでクセがない」という流れ。ちょっとずつですが、変化が出てきています。まだ一部のメーカーではありますが、かなり特性を付けた“味の濃い”純正シャフトが登場してきているのです。

たとえばPING。最新モデルのG430には、純正シャフトは、3モデルも用意されており、どのモデルもフレックスによって重量、キックポイントを変えた、非常に凝った仕様になっています。

タイトリストも純正シャフトに力を入れているメーカーのひとつ。こちらも複数のモデルを開発し、複数あるヘッドタイプと組み合わせることで、より細かいニーズに対応した仕様になっています。

これらの純正シャフトに個性が出てきた理由には、メーカー側が自社でフィッティングできる環境が整ってきたという点が関係しているのだと思います。

今までそういった需要は、カスタムシャフトで補っていましたが、自社でフィッティングするなかで、そういった緻密な要望に応えられる純正シャフトを用意した方が、メリットがあるのでしょう。

またヘッドを開発する中で、より良い結果、違いを出すために純正シャフトにもこだわる必要性が高まってきているという側面もあるのだと思います。

もちろんパッと手に取れる仕様の純正シャフトが打ち手を選ぶような個性の強いモデルばかりですと、そのモデルの評価が下がってしまいますから、クセのなさを大事にはしていると思います。

ただし、より細かいゴルファーの要望に応えられるよう、味の濃い特性やラインアップを増やすといった流れは、今後も増える方向に動いていくでしょう。こういった流れは、アマチュアゴルファーにとってとても良いことですが、購入を検討する際には、ますます試打が必須になってきますね。

画像: 「多様化してきた純正シャフト。ドライバーを選ぶ際には、しっかり試打することが、より大切になってきますね」(小倉)

「多様化してきた純正シャフト。ドライバーを選ぶ際には、しっかり試打することが、より大切になってきますね」(小倉)

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