2013年に初登場した白と黒のコントラストが特徴的な「VERSA」が、最新のヘッドにアップデートされ2023年モデルとして発売された。5つのヘッドタイプにネック形状の違いもそろえた豊富なラインナップに共通するのは、浅重心と高慣性モーメント。試打したプロゴルファー・中村修はどんな変化を感じたのか。
「とにかく安心感がハンパないです。安心感を感じたのは三つ。まず一つは狙った方向に構えられているという安心感が自信を持ってストロークできます。二つ目はボールのカバーと同じホワイトホットの打感。最後は浅重心と高慣性モーメントによる転がりの良さとミスヒットの強さです」(中村修、以下同)
ヘッドの種類によって白と黒の幅は絶妙にデザインされていてるせいか「構えたときの違和感は感じない」と中村。ボールの白とトップブレードの黒を挟んで白というコントラストが打ち出すべきラインに対してスクェアに構えられる効果を発揮している。マレット型の「TWELVE」だけはボールの幅ほどの白を挟むようにトウヒールの黒がデザインされている。
「デザインされた視覚的効果から方向性の良さを感じながら、フェース寄りに設置されたウェートのおかげか転がりの良さも感じられました」
いずれのモデルもカーボンシャフトとスチールシャフトが融合されたストロークラボシャフトの装着モデルであったことが、ストロークの安定感につながったとも中村は感じたようだ。
「スチールシャフトよりも硬くしなり量が少ないストロークラボシャフトは、打ち出し角のブレが少ないと聞きますが、重量バランスのおかげかストロークがオートマチックになることが大きなメリットではないでしょうか」
ツノ型でショートスラント「SEVEN S」
5つのモデルの特徴を見てみよう。ツノ型の構えやすさにショートスラントを採用したことでストローク中の自然な開閉を助けてくれるモデル。
「ツノ型好きでもまったく違和感なく構えられます。ツノ型はマレットでありながらシャープさも持ち合わせているので、シビアになり過ぎずに狙っていけます」
マレットにショートスラントのTHREE T
ラインに乗せるように打ち出せるやさしさを感じたモデルだという中村のインプレを聞いてみよう。
「『THREE T』は、オデッセイの伝統的な丸みのあるマレット形状の後方を直線で処理したことで縦の線と打ち出す横のラインとのスクェア感がはっきりと感じられます。座りも良くて5モデルの中で一番気に入りました」
幅広で奥行きもあるTWELVE
5モデルの中で最も大型で慣性モーメントの大きさを感じさる「TWELVE 」。
「ターゲットに対してスクェアに構えられない、ストロークがブレるといったパットに苦手意識がある人には一番オススメできるモデルです」
「TWELVE」は白帯を上下から挟むようにデザインされているため、ヘッドの幅でイメージしたラインに打ち出しやすいだろう。
幅広のブレードDOUBLE WIDE
ブレードタイプでありながら幅広でダブルベンドシャフトが装着されたモデルだ。
「シャープな直線基調を持ちながら、幅広で座りも良いです。インパクトゾーンでヘッドを直線的に動かしたいタイプにはピッタリマッチしそうです」
ブレードタイプのONE
これまでのモデルと比べると最もシャープで、カップまで描いた細い線を狙って打ちたくなるモデルだ。
「見た目のシャープさだけでなく、打感のフィードバックもシャープです。芯で打って来い!と話しかけられているような気分になります」
他の4モデルと比べると、ストロークの安定性や芯で打てる率の高さを求められるモデルと言えるだろう。
いずれのモデルも、ターゲットに対してスクェアに構えられる構えやすさ、浅い重心と慣性モーメントの大きさでミスヒットに強く転がりも良い。皆さんは、どのモデルがお好みでしょうか?