PXGといえば、1セットの価格が100万円を超えるセレブでハイブランドのイメージが強かったが、その路線を昨年から一新。昨年12月には4万円台の低価格ドライバーを発売するなど、低価格帯のクラブをラインナップ。多くのゴルファーがPXGのクラブを手に取ることができるブランドにスイッチした。「クラブを手にしたら、同じブランドのボールをユーザーへ」と、2月24日にゴルフボール「PXG エクストリーム(XTREME)」を新発売。タイトリストやキャロウェイ、ダンロップ、ブリヂストン…と人気メーカーが名を連ねるボール市場に名乗りを上げた。
画像: 10年前から開発されてきた、「PXG エクストリーム」ボール。2月24日から発売中

10年前から開発されてきた、「PXG エクストリーム」ボール。2月24日から発売中

アメリカでは日本に先んじて、PXGのゴルフボールが市場に投下された。創業者兼CEOのボブ・パーソンズ氏が、研究開発チームを組んで10年の歳月をかけて作り上げたゴルフボールだという。

PXGマーケティング担当の齊藤陽一郎氏によると、「2月7日にアメリカで発売されるや、予想を超える売れ行きで“爆売れ状態”です」と2月24 日に発売された日本市場でも期待を寄せている。

「PXGボールのコンセプトは、‟ワン・ボール・ダズ・イット・オール”。ボールは2種類いりません。ディスタンス系とスピン系を両立したボールの1種類だけでいいというものです」と同氏。そのボール性能については…

「ディスタンス系を示すコンプレッションの数値は108で、(タイトリストの)プロV1とV1xの間の数値です。ボール初速はV1とV1xをやや超えるデータが出ました。スピン量は少し高めですが、満足いくものと言えます」と、自社測定の数値ながらニューボールの飛距離性能に自信をのぞかせる。

画像: ドライバーのデータは赤色(のオビ)がPXG、金色がプロV1、黒色がプロV1x。飛距離の合計は272Yで2021年モデルのタイトリストと遜色ないものだった

ドライバーのデータは赤色(のオビ)がPXG、金色がプロV1、黒色がプロV1x。飛距離の合計は272Yで2021年モデルのタイトリストと遜色ないものだった

ドライバーとの相性は良さそうだが、もう一方のスピン性能、ウェッジとの相性はどうか。

ウェッジのデータで同じく(タイトリストプロ)V1とV1xと比較すると、「スピン性能もデータが示す通り、いい数字が出ています。ディスタンス性能とスピン性能、どちらもユーザーのみなさんに満足していただけるものです」(同氏)

ゴルファーの多くは、ボールを選ぶ際、飛ばしを求める「ディスタンス系」か、アプローチが打ちやすい「スピン系」か、大きく「二者択一」する。しかし、どちらの性能もいいならば、迷うことなく「1択」できる。

そんなコンセプトを謳う「PXG エクストリーム」はダース売りで、5940円(税込み)で発売された。

このボールが日本でも受け入れられれば、いままで言われ続けてきた「ディスタンス系とスピン系、どっちがいい」論争に終止符が打たれるかもしれない。

※データは、PXG XTREME GOLF BALLSと、2021年発売のTitleist PRO V1、V1x GOLF BALLSとの比較テスト結果(PXG社提供)

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