オフにスウィング改造に取り組んだ渡邉彩香選手は、3バーディノーボギーと危なげないプレーで首位を走ります。しかし、同じくスウィング改造に取り組んだ稲見萌寧選手は、2度のショットインイーグルとチップインバーディを含めて66でプレー。そして68でプレーした上田桃子選手、70でプレーした地元出身のルーキー荒川怜郁選手が3位タイへと順位を上げて並びます。
予報よりも風が穏やかだったこともあり、カットラインは2オーバーの37位タイまでとなりました。週末の天気は晴れ時々曇り、風速6メートルと風はありますが、さらにスコアを伸ばさなくては優勝争いに残れない展開になりそうです。
上位選手の使用するパターに注目してみると、渡邉選手は昨年までよりも長さを1インチ長くしたオデッセイ「トゥーロン」を投入し、上田選手は今週から配布開始されたオデッセイ「トライビーム」を投入。稲見選手は初日はスコッティ・キャメロンのブレードタイプを使用していましたが2日目はエースパターのテーラーメイド「トラス」に戻し、31位からスコアボードを駆け上がりました。
ルーキーの荒川選手も練習日に手にしたネック部に三角構造を持つテーラーメイド「スパイダーGTX」で快進撃を続けています。ネック部の三角構造がとてもよく似ている「トラス」と「トライビーム」が上位に食い込んでいるのは面白いですね。
惜しくも2打足りずに予選通過ならなかった諸見里しのぶ選手は「パットを決めていれば、いつでもアンダーに行ける流れだったんですが、そこを決め切れない自分がいるので、あらためて勝負のパットをいかに決めるかですね、ゴルフって」とパット重要性を語り、悔しさをにじませました。沖縄特有の風とグリーンを制する者が優勝カップを手にすることでしょう。週末は上位選手のパターにも注目してみてください。
プチ情報を一つ。稲見選手のキャディバッグとボールのオウンネームは、ユニクロやBEAMS
など様々なファッションブランドとコラボするグラフィックデザイナーの花井祐介(YUSUKE HANAI)氏に依頼した作ってもらったそうです。会場で見かけたらチェックしてみてください。
渡邉選手と稲見選手はオフに取り組んだスウィング改造の成果が早速現れ、上田選手は「合宿でやってきたことを出せている」と、オフの過ごし方がこの2日間の成績につながっています。指導する辻村明志コーチのオフの練習内容は、打点やフェースの入りを磨く徹底した基礎練習を積み重ねることだと聞いています。
残る2日で、最終日の終盤で崩れた昨年の雪辱を晴らしたい渡邉選手が独走するのか、2位以下の選手が追い上げを見せるのか、目が離せない週末が始まります。
写真/中村修