100切りのためにはショットの精度を高めることも必要ですが、1打ごとの状況判断とそれを踏まえた番手選びをしっかり行うことが大切です。
今回はそんな「番手選びの基本」について考えていきます。
練習場ではまずまずのショットが出ているのに、コースに出ると信じられないようなミスが出る。そんなタイプのゴルファーは、コースでの状況判断に問題があるように思えます。
番手選びには、自分の飛距離と高さを大まかでも把握することが必要になりますが、まずはそのボールが置かれた状況で、フルショットが出来るのか? またそのクラブでどのくらいの高さが出せるのか? という見極めが重要になります。
そう、状況ごとに、自分が打てる距離と高さというものは全く違ってきますし、高さによって風の影響も大きく変わってきます。
この自分の距離が実戦の中でどう変化していくのか、その変化とどううまく折り合いをつけていくのか。この見極めがスコアをまとめていくための原動力となるのです。
たとえば「立っているのが、やっと」などという強い傾斜地ではハーフスイングさえままならない。それにも関わらず、がむしゃらにフルスウィングしていては、ゴルフにならないでしょう。
また、林の中からの脱出の際、必要となるのは脱出ルートの見極めとそのルートに打つための番手選びということになりますが、これも、そこからどれくらいのスウィングが出来るのか? どれくらいの高さが出せるのか? ということがキーポイントになります。
先ほどから「高さ」と何度も言っていますが、スコアを大きく崩す方に共通しているのが、自分のショットがどのくらいの高さで飛んで行くか、ということに無頓着ということです。
絶対に越えそうにない木が前方に立ちはだかっていても、構わずフルショット。林の中で枝の下しか隙間がなくても、イチかバチかのフルスウィング。
これではとてもスコアをまとめるのは難しいですよね。
そのクラブでどれくらい飛ぶのか、も大切ですが、どのくらいの高さで飛んで行くのか? ということはそれ以上に大切かも知れません。
それではボールの高さがどのような条件で変わっていくのか。基本は以下の2点です。これさえしっかり把握しておけば、かなりスコアメイクがラクになります。
まずはボールのライ。フェアウェイなのか、ラフなのか。ボールは浮いているのか沈んでいるのか。少しでも沈んでいれば、たとえフェアウェイでも番手通りの高さのボールは打つのは困難。ロフトの多い番手に持ち変えるか、低いボールでも攻められるルートを選ばなければなりません。
もう一つ、ボールが上がりにくくなるのが、左足下がりとつま先下がりの傾斜です。こうした傾斜では、やはり高いボールは打ちにくくなりますので、自分の技量と相談して、無理の無い番手選びとススウィングが求められます。
そんなの当たり前だろ、という声が聞こえてきそうですが、これ、意外とおろそかにしているゴルファーを多く見かけるのです。
しっかりとライを見極め、ショットのブランを立てる。
そのためにも日頃の練習で、番手ごとにどのくらい飛んだか、だけでなく、どのくらいの高さが出ていたのか、を把握しておくことが大切です。
飛距離だけでなく、高さ。ちょっと意識してみてください。