なかなか100切りが出来ない方のプレーを観察していると、どうも特定のクラブに苦手意識を持っている方が多い気がします。
そもそも100切りが目標でプレーするためには、必ずしも14本のクラブを使用する必要はありません。むしろ使用クラブの本数は少ないほうがやさしくプレー出来る場合もあります。
ただ、プレーを見ていて、「このクラブを使えばもっとラクにプレー出来るのに」と感じるゴルファーも多いように思います。
特にそう思うのはフェアウェイウッド(FW)とユーティリティ(UT)。
3Wや20度以下のロフトの少ないUTは確かに難しい面もありますが、一般的に、やさしいクラブとされているショートウッドやショートUTを苦手だという方も多く見かけるのです。
こういうクラブは高いボールがラクに打てる上に、少しくらいのラフや悪いライからでも脱出がラクで飛距離も稼げる。上手く使いこなせればスコアを節約するのに役立ちます。
それなのに、なぜ使わない(使えない)のか?
色々とヒアリングしてみたところ、「上手くいったためしがない」「そもそも使ったことがない」「なんだか曲がりそう」「アイアンの方が安心」。こんな声がほとんど。
そう、やはりほとんどの人がボンヤリとした理由で苦手にしていたり、積極的に使いこなそうとしていない、というのが実感でした。
これは本当にもったいない。
こうしたクラブを使いこなすためのポイントを考えていきましょう。
ポイント1 使う状況を慎重に考える
一番に考えていただきたいのが、「使う場所を選ぶ」ということ。
苦手意識を持ってしまった方に多いのが、難しすぎる状況で使って失敗し、「使えない」と思い込んでしまうパターンです。池越えなどのシビアな状況、極端に強い傾斜地などでは、いくらやさしいとはいっても、ミスの確率は大きくなります。
苦手なクラブや慣れないクラブをコースで使うときは、まずはやさしい状況から。出来ればティーアップ出来るパー3ホールから使ってみることをお勧めします。
よりやさしい場所から、少しずつ成功体験を積み重ねていくことが第一です。
ポイント2 ボール位置をしっかりチェック
次にボールの位置などアドレスをチェック。
クラブセットの中でちょうど中間のクラブが、ショートウッドやユーティリティです。そのためか、ドライバーやアイアンに比べて、ボールの位置が曖昧になりがちです。
また、苦手なクラブほど、ボールを右足寄りに置きすぎてしまうゴルファーも多いようです。上手く打てないとか、高いボールが出るハズなのに、低いボールしか出ないという方は、ボールの位置など、アドレスをチェックしてみて下さい。
ポイント3 「飛ぶクラブ」だと思って振り過ぎない
もう一つ、むやみに振り過ぎないこと。
ショートウッドやUTの利点はスイートエリアが広いこと。極端な表現をすれば、フェース面にさえ当たってくれれば、そこそこ飛距離は稼げます。
ウッドやUTはアイアンに比べて飛距離を稼ぎやすいクラブですが、「飛ぶクラブ」だと思うと、力みやすいものです。
「このクラブでこんなに飛んだ!」と喜ぶより、「こんな当たりなのに、あそこまで飛んだ!」と思えれば、クラブの恩恵を感じてもらえることでしょう。
少なくとも慣れるまでは、マン振り禁物です。
どうしても振りが大きくなってしまうという場合には、スタンス幅を狭くし、その幅でもバランスよく振る練習をしてみると良いでしょう。
ショートウッドやユーティリティとぜひお友達になってみて下さい。
きっとゴルフがやさしくなりますよ。