今年が最後の開催となったWGC-デルテクノロジー・マッチプレー選手権でサム・バーンズがラストチャンピオンに輝いた。世界ランク1位のディフェンディングチャンピオン、スコッティ・シェフラーの親友がライバルを準決勝で下しグループリーグから決勝マッチまで7連勝の完璧な勝利。そういえば彼、昨年のチャールズ・シュワッブ・チャレンジでもシェフラーをプレーオフで下していたではないか。シェフラーキラーここにあり?

5日間の長丁場。準々決勝を終えた段階でシェフラーと世界ランク3位のローリー・マキロイが勝ち残り多くのファンがシェフラー vs.マキロイが決勝戦で合間見えるドリームマッチを期待した。

しかしシェフラーはバーンズに22ホール目で敗れ、マキロイもキャメロン・ヤングに19ホール目で敗退。ドリームマッチは実現したものの3位決定戦というなんとも残念な対決になってしまった。ちなみに3位はマキロイ。シェフラーは最後までグリーン上で苦しんだ。

そんななか圧巻のプレーを見せたのがバーンズ。準決勝では前半リードを許し「苦しい展開だった」と負けも覚悟したが「12番で新しいキャロウェイのパラダイムドライバーで完璧なティーショットが打てた。その1打でなにかがカチッと噛み合い後半追い上げることができた」と18番のバーディで追いつき延長戦に持ち込んで勝利をものにした。

するとヤングとの決勝マッチでは9ホールで7バーディを奪う猛攻で5ホールを残し6アップの圧勝。「準決勝の後半で掴んだヒントを生かすことができた」と達成感を滲ませながらも「長い1週間。本当に疲れ果てた」と本音を口にした。

画像: 準決勝でS・シェフラー(写真右端)との親友対決を制し、チャンピオンに輝いたサム・バーンズ。今後も‟シェフラーキラー”として注目されそうだ(写真は2023年WGC-デルテクノロジー・マッチプレー選手権 撮影/Getty Images)

準決勝でS・シェフラー(写真右端)との親友対決を制し、チャンピオンに輝いたサム・バーンズ。今後も‟シェフラーキラー”として注目されそうだ(写真は2023年WGC-デルテクノロジー・マッチプレー選手権 撮影/Getty Images)

シェフラーとはジュニア時代からの親友で毎年マスターズではコースの近くの家を一緒に借りてシェアする間柄。今年も一緒だという話を受け記者が「今週勝ったことでご褒美は? たとえばシェフラーがあなたのために朝食を作るとか?」と尋ねると「ノー、そんなことは全然ないよ」と苦笑いした。

大学卒業後、相次いでプロ入りした2人だが先に頭角を現したのはシェフラー。19-20年シーズンのルーキーイヤーに優勝こそなかったもののフェデックスカップランク5位に入り新人王に輝いた。

後塵を拝したバーンズだが初優勝は彼の方が先。21年のバルスパー選手権を制すると21-22シーズンに3勝。22年のWMフェニックス・オープンでようやく初勝利を挙げたシェフラーはあっという間にメジャーを含む勝利を量産(通算6勝)し世界ランク1位に上り詰めたためインパクトが強いが、バーンズもこの優勝で通算5勝目と実力は勝るとも劣らない。

「親友だからこそシェフラーだけには絶対負けたくない」という負けん気の強いバーンズ。シェフラーにあってバーンズにないのはメジャータイトルだけ。ライバルが連覇を目指すマスターズでシェフラーキラーの本領発揮となるか?

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