飛びと安定性が両立した「ディアマナGT」
「ディアマナZF」の後継モデルとして2022年10月に発売された「ディアマナGT」シリーズは40~80g台までの重量に豊富なフレックスであらゆるニーズに対応できるラインナップのシャフトです。
今回ピックアップした50g台のモデルもR 、SR、 S 、X 、TXの5フレックス展開されていますが今回はRを検証します。
カタログにはMID -HIGHと表示されている中元調子のシャフトです。中元調子という表記されているシャフトは「プロ・上級者向け」というイメージを持つ方もいると思いますが「ディアマナGT」はボールのつかまりもほどよい先端部分の動きもあるシャフトになっています。
フレックスがRといってもプロ・アスリート向けの設計ですのでアマチュアゴルファー向けに設計されたシャフトに比べるとしっかりした手元剛性のシャフト。ヘッドスピード40m/s前後のスウィンガータイプでも手元のしなりを感じやすく、手元でのタイミングが取れれば安定したインパクトにもつながり、弾道が安定するでしょう。
硬いフレックスのように強い切り返しをしなくてもシャフト全体の動きが非常にスムーズに感じられて、ボールをしっかりとらえることができます。
スライサー向けの設計のシャフトではありませんが、ボールのつかまりは悪くないと思います。バックスピン量も増えすぎることもなく、先端部分は高い剛性を持っていますのでRフレックスでもヘッド挙動がブレず、インパクトで当たり負けすることはありません。
最近のトレンドですが、海外ブランドのヘッドとのマッチングを考慮した結果、先端部分の剛性が高いシャフトが多くなっています。「ディアマナGT」の50g台も5もちろんそのような設計になっていますがRフレックスだと全体的に剛性が下がっているので先端部分の動きも感じられてちょうど良い感じがします。
プロ・アスリートモデルの中元調子の安定性とボールをとらえて飛ばす飛距離性能の両方を体感できるシャフトでしょう。手元もしっかりしてますので、特に手元側の硬めの設計の先調子系のシャフトを使っていて弾道のバラツキが気になっているゴルファーに試して欲しいと思います。
左を気にせず叩ける「ディアマナWS」
今回検証する「ディアマナWS 50」のRフレックスですが、やはり白マナの後継モデルだと聞いただけで難しいシャフトのイメージに感じる方もいると思いますが、そんな方こそぜひ、このRフレックスを試して欲しいと思います。
打ってみると非常になめらかな振り心地が印象的です。手元側の剛性は落としてあり、スムーズな切り返しと自然にタメができることがわかるでしょう。
手元調子の切り返しのタイミングのとりやすさはスウィングのタイミングやリズムもよくなると思います。繰り返し振っていても常に同じタイミングで振っていけるのと、ヘッドの位置が非常にわかりやすいので、オートマチックにインパクトエリアまでヘッドを導くことができます。効率的なインパクトが可能ですのでミート率も上がり、本来は中弾道設計ですがRフレックスなら弾道も低くならないと思います。
中間部分から先端部分にかけて剛性は高めてありますが、しなりも感じられるのでスムーズに振り抜くこともできますし、多少叩いてもボールが吹け上がることはありません。
そしてボールはしっかりとつかまえやすいのに左も気にならない。これは非常に重要なポイントで、上級者の中には引っかけボールが出ると、左を警戒しすぎてスウィングが崩れてしまう方もいます。しかし「ディアマナWS」なら左が気にならないので安心して振って行けます。
ハードヒッターに限らず、ヘッドスピードが速くないプレーヤーでも引っかけが気になる方は多くいます。左が気にならないことでホールレイアウトを気にせずにドライバーショットに集中できたり、ドローボールの曲がり幅もコントロールしやすくなったり、メリットは多くあるでしょう。
「ディアマナWS」の50Rは「手元調子のシャフトは難しい」という先入観があるアマチュアゴルファーにこそ試して欲しいシャフトですね。
王道設計の手元調子シャフトの持つ挙動とパフォーマンス、左へ行きにくい安心感を一般的なヘッドスピードのゴルファーでも体感できると思います。