今年も好調な昨年チャンピオンのシェフラー（右）と首痛が懸念される一昨年のチャンピオン松山（左）はともにパワーランク上位。LIV勢も加わり、より注目の一戦となりそうだ（写真は2022年マスターズ 撮影／Blue Sky Photos）
優勝候補を予想するEasy Office Poolsのパワーランキングでは連覇がかかる世界ナンバー1、スコッティ・シェフラー。キャリアグランドスラムに挑む世界ランク2位のローリー・マキロイ、そして同3位のジョン・ラームが同率でトップ。
そして次に控えるのがLIVに移籍したキャメロン・スミスだ。昨年全英オープンを制しプレーヤーズ選手権に勝利し絶頂期を迎えながらLIVへ。LIVの成績は世界ランクに反映されないが未だに5位に入っており期待度は高い。
じつはLIV組には歴代チャンピオンが多くフィル・ミケルソン、セルヒオ・ガルシア、ダスティン・ジョンソン、チャール・シュワーツェル、バッバ・ワトソン、パトリック・リードの面々が揃っている。
大会前におこなわれる歴代チャンプが集うチャンピオンズディナーにはフレッド・カプルスやゲーリー・プレーヤーらアンチLIVの急先鋒たちが顔を揃えるため、一発触発。なにが起こるかわらないと懸念されているが、ディナーのホスト役を務めるシェフラーは「個人的な意見はわきに置いて、ただ楽しい夜にして欲しい」と平和的なムードを切望している。
ではコースに何か変化はあるのだろうか？ イエス！ ほぼすべての選手が2オン可能な13番パー5の距離が今年は35ヤード伸ばされた。バッバ・ワトソンが優勝したときは3番ウッド→ピッチングウェッジで2オンに成功し一緒に回ったジョーダン・スピースを驚かせたが今年はそうはいかなくなる。
最近同郷のシェーン・ローリーと54ホールの視察プレーをオーガスタでおこなったマキロイも昨年まで「8番アイアンで打っていたセカンショットで５番アイアンが必要になった」といい、13番を楽に攻略できる道はなくなったようだ。手前にクリークが流れるアーメンコーナーの出口で今年は何か起きそうな予感が漂っている。
まだ出場権がない選手のなかには最近復調傾向にあるリッキー・ファウラーがいる。彼には今週のバレロ・テキサス・オープンで優勝するしかマスターズ出場のチャンスはない。2年前は怪我をしたばかりのタイガー・ウッズと一緒にテレビ中継を観て忸怩たる思いを抱いたファウラー。昨年はスランプでどん底を彷徨っただけに今年こその思いは強い。
そのファウラーとバレロ・テキサスで同組を回っている松山のパワーランキングは9位。ジョーダン・スピースやDJ（ダスティン・ジョンソン）より上。首痛が心配だが髭を蓄えた彼に2年ぶり2度目の戴冠を期待したい。
