最新モデルが気になるのはもちろんだが、中古ショップで「ちょっと古い」クラブが気になるゴルファーも多いはず。ギアオタクでクラブフィッターの小倉勇人が、"ちょい古"ドライバーについて教えてくれた。

クラブフィッターの小倉です。今回は、編集の方から投げかけられたお話がテーマです。

それは「ちょっと古いぐらいのドライバーに良いモデル多くない?」というもの。ちょっと古いとは大体5年前ぐらいを指しているようで、テーラーメイドだとM3、M4、キャロウェイだとローグの時代です。個人的な感覚として、5年前ぐらいだとクラブとしての開発の方向性は現代とさほど差はないのかなと思います。

アベレージモデルはもちろん、上級者やプロが使用するモデルにも打点のミスに強く、直進性を高めたモデルが多かったと記憶しています。最新モデルとの主な違いは、スピン量でしょうか。最新のモデルは、多少芯を外しても余計なスピンが入りづらく、安定して飛ばせるように進化しています。

しかし、これがさほどヘッドスピードが高くない方や、もともとスピン量が少ないゴルファーには、マイナスに働いてしまうことがあります。芯で打てれば、よく飛びますが、ミスした時に、ボールが上がりきらずドロップ気味になってしまうのです。

こういった症状は、ロフト角を多めにすれば解決することが多いのですが、ロフト角を増やすと逆に飛ばなくなるのではと思い込んでいるゴルファーもまだまだ多く、最新のモデルの性能を引き出しきれないケースをちょくちょく見かけます。

その点、ちょい古ドライバーは、ミスしたときに適度なスピンが入ってくれるため、飛距離ロスはあれど、安定してボールが上がってくれるモデルが多いのかな、と。

飛距離を抑制するSLEルールが2008年から適合されて、15年が経ちました。クラブの進化は続いていますが、年々クラブの性能が尖ってきていると感じています。まんべんなく進化させるよりも、一部の性能に特化した方がより進化の幅をユーザーに感じてもらえるからでしょう。

ドライバーなども1ブランドに複数のモデルを用意するのもその流れのひとつです。それぞれの性能に特化した複数のモデルを用意し、様々なゴルファーに対応できるようになっています。しっかりと吟味し、自分が求める性能のクラブに巡り合えれば、良い結果を得られるのは間違いないです。

しかし、ゴルファー全員がしっかり試打をして吟味するのは難しいでしょう。そういった方々には、コスパにも優れ、比較的安定感の得られやすい、ちょっと古いモデルは、なかなか良い選択肢なのかなと思います。もちろんある程度の吟味は必要ですけどね。

画像: 「5年くらい前のモデルは、打点ミスに強く、直進性を高めたものが多かったように思います」(小倉)

「5年くらい前のモデルは、打点ミスに強く、直進性を高めたものが多かったように思います」(小倉)

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