ゴルフには実に様々な側面がありますが、意外とその日のプレーを左右するのが、「同伴プレーヤー」の存在です。
どんな人と回るか、また、どんな面々と回るか。その組のなかで自分はどんな立ち位置なのか? そうしたことが、実は大きくプレーに影響します。
その人との相性やプレーのペースなどの要素もありますが、たいていの場合、問題になるのはズバリ、力量の差です。
自分よりどのくらい上手いのか? どれくらい下手なのか? 飛距離はどれくらい違うのか?
それを見極めたうえで、どんなことが起こりやすく、それに対してどんな対応をするのが最良なのか。考えていきましょう。
要注意なのは、自分と実力が拮抗しているプレーヤーがいる場合です。お互いに相手を過剰に意識し、プレーのペースが乱れやすくなるのです。
相手が好プレーをすると、「アイツ、あんなに上手かったっけ?」などと自分が取り残されたような感覚になり、焦りや、力みを生む元になってしまうのです。
こうした場合に有効なのは、相手のファインショットをしっかり「褒める」こと。
「相手にあんなショットされたら勝てない、どうしょう?」などとネガティヴに考えるのは禁物。出来れば口に出して「素晴らしい」と褒める。
たとえ相手に対してでも肯定的な言葉を使うことは、自分の脳にポジティブな影響を与えられますし、相手も悪い気持ちはしませんから、組全体の雰囲気も良くなっていきます。自分がナイスショットをしたときにも、きっと相手も褒めてくれるようになります。
こういう雰囲気が作れれば、同伴競技者を味方につけることに成功した、と言えるでしょう。
それでは、シングルクラスなど、レベル違いの上級者と回る時はどうすれば良いのでしょう?
ゴルファーの中には、上級者と回るのを敬遠するひとも多いようです。理由を聞いてみると、自分のゴルフがいつもよりみすぼらしく見えてしまうのが嫌だ。ということらしいです。
こういうときはレベルの違いをしっかり認めて、「今日は上手い人のプレーを見て勉強しよう」と謙虚な姿勢でいくのが良いようです。
でも、パワーヒッターには要注意。ヘッドスピードの速いプレーヤーのスイングを見過ぎてしまうと、知らず知らずの内にテンポが速くなったり、力みが強くなったりすることがあるのです。
今度は逆に、初心者やボールが大きく曲がるプレーヤーが一緒になった時はどうでしょう?
私はこういう時、積極的にプレーのサポートを買って出るようにしています。
なかには手間かかかるフレーヤーが一緒だと露骨に嫌がる上級者もいますが、それも考え方次第。ボール探しやバンカーならしなどを手伝ったりして、その組のプレーをスムーズに進めていくことを考えるようにすると、やはり組全体の雰囲気が良くなり、自分のプレーのリズムも良くなる気がしています。
実際、そうしたお世話をしながらのラウンドでスコアが良かったことが多くあります。自分のプレーに没頭しているときより、適度に発散できるのが良いのかも知れません。
こう書き進めてくると、大切なのは、「自分が置かれた状況を冷静に判断し、その状況を積極的に受け入れること」と思えてきました。
これは「あるがままの自然と闘う」というゴルフの精神そのものではないでしょうか?
同伴競技者を積極的に受け入れ、組全体の雰囲気を良くしていく。
そう考えていけばきっと自分の好プレーも引き出しやすくなると思いますよ!