岩井明愛が5アンダーの2位で発進
前日とは打って変わってどんよりとした曇り空でスタートすると、予報よりも早く11時頃には雨が降って来ました。少し強く降る場面もありましたが、午後には雨は上がりグリーンは少し柔らかくなり、スピードも変わるコンディションとなりました。
遅いスタート10時25分スタートの岩井明愛選手が12番から3連続バーディでスコアを6アンダーまで伸ばし、上がり3ホールを追いかけます。
16番パー3はピン手前から2パットでパー、17番はわずかに右のラフからピン左奥に乗せると、大きくスライスしながら下るラインをきっちり寄せてパー。最終池越えの18番パー5では、残り218ヤードから5Wを持ち迷わず2オンを狙います。
前の組が終わるまでは、クラブを持たずにあえてキャディバッグに立てかけ、いつも通りのルーティンでアドレスに入りました。しかしピン方向に飛んだボールはあえなく池ポチャ。池の手前にドロップして3メートルほどのパーパットはカップに蹴られ惜しくもボギー。5アンダーで初日を終えました。
ラウンド後の会見では「今日は自分らしい攻めのプレーで回れました。ティーショットがカギになるホールが多い中でドライバーが良かった」と振り返ります。
練習日に父・雄士さんと話す機会があり、明愛選手のプレーは「少し臆病になっているようなので、振り切っていこうと話している」と聞いていました。まさにその通りのプレーでショットだけでなくパットもショートすることなくチャンスを決めスコアを伸ばしました。
会見で「思い切りさがなかったので、振っていこうとしている」という明愛選手に、思い切り振るためにどうしているか?と質問すると「気持ちです」との答え。
曲げたくない、スコアを崩したくないという弱気になる気持ちを、それ以上の強い気持ちを持って、思い切って振ることで好スコアにつなげました。
千怜選手も4アンダーまでスコアを伸ばし最終18番をバーディであれば、明日は最終組で同組になるはずでしたが、「飛ばそうと気持ちが前に出過ぎて」ドライバーを曲げ、林から出し、3打目でグリーンを狙いましたが池ポチャのボギーとし3アンダー6位タイで終えました。
持ち球をフェードからドローに変えた高橋彩華
午前中は持ち球をドローからフェードにチェンジした高橋彩華について9ホールを歩きました。
持ち球を真逆にしたことでスタンス向きが左を向ききれずにいたようですが、今日のラウンドではしっかりと左を向き、コントロールされたフェードボールで安定したプレーを見せていました。
ちょうど一年前の「フジサンケイレディスクラシック」で初優勝を飾りましたが、その後調子を崩したことで永井花奈選手のコーチでもある青山充コーチに師事しています。ここ2戦連続で5位タイでフィニッシュしているのでフェードボールに慣れて来たことで成績も上がってきているようです。
「イメージが悪いホールでは3Wを持つ」とラウンド後の会見で話していた通り、しっかりとマネジメントできていましたので、明日以降の優勝争いに加わってきそうです。
明日は大雨の天気予報から弱い雨に変わりましたで、予選ラウンドは開始されそうです。今日の50位タイまでのスコアを見ると1オーバーと例年通り。
朝の雨でグリーンも止まりやすくなるはずですから、上位陣は攻めるゴルフでスコアを伸ばしてくることでしょう。日曜日に岩井明愛・千怜選手の姉妹での最終日・最終組が見られるかもしれませんね。
写真/中村修