季節の変化で風が強くなりやすい今の時期。特にアゲンストの風が吹く状況への対応としてオススメな「低空ドロー」を打つコツを、シングルハンディの腕前を持つイラストレーターの野村タケオが実際に試してみた!

アゲンストではどう打つ?

みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。かなり暖かくなってきて、ゴルフにはいい季節になってきました。

でもね、この時期ってけっこう風が強い日ってあるんですよ。風の日のゴルフって難しいですよね~。プロでも風の日はスコアを崩すんですから、僕たちアマチュアは確実にスコアが悪くなります。特にアゲンストのホールって本当に嫌ですよね。

月刊ゴルフダイジェスト5月号に「”低空ドロー”で攻めよう」という記事がありました。アゲンストのときには低空ドローを打ちましょうという記事なのですが、そんなことが簡単にできるんでしょうか? 僕にもできるのか、試してみました!

画像: 月刊ゴルフダイジェスト2023/5号で特集されていた、低空ドローショットを打つコツを実践!

月刊ゴルフダイジェスト2023/5号で特集されていた、低空ドローショットを打つコツを実践!

低空ドローを打つためのアドレスの作り方

この記事で低空ドローの打ち方を解説をしてくれているのは、風の強い沖縄出身の兼濱開人プロ。その兼濱プロは、アマチュアにとってアゲンストはトラブルショットと同じだと言っています。どうしてもアマチュアは向かい風を感じてしまうと、過剰に反応していまい、無意識のうちにアドレスが狂ってしまうんです。具体的には、まず体に力が入り、風に負けまいとして体が前のめりになり右肩が前に出てしまいます。また目線も低くなるので、クラブが鋭角に入りやすくなり、スピン量の多い吹き上がる球になりがちです。

兼濱プロがおすすめする低空ドローを打つためのアドレスは、まず脱力すること。そしてボールは通常より1個内側に入れ、ティーは低くフェースの芯の高さに来るように。クラブの通り道を作るためにスタンスはややオープンにすることも必要だそうです。

画像: (左)脱力して、ボールを少し内側に入れて構える。(右)強く打とうとして、右肩が前に出てはダメ。目線も低くなってしまうとミスが出る

(左)脱力して、ボールを少し内側に入れて構える。(右)強く打とうとして、右肩が前に出てはダメ。目線も低くなってしまうとミスが出る

手首を柔らかく使うのがポイント!

アドレスができたら、低空ドローの打ち方ですが、絶対条件はロフトの立ったインパクト。ロフトが寝たインパクトではスピン量は増えるし球も高く上がってしまいます。ロフトが立った状態でのインパクトのために大事なことは、手首を柔らかく使うことが大事だそうです。ロフトを立てるためには手首を固めたほうがいいと思っていたのですが、それだと動きが制限されるために、手で合わせに行く動きになってしまうそうです。その結果手打ちになってしまい体が突っ込んだり、逆にロフトが寝てしまったりするのだとか。

画像: (左)低空ドローの絶対条件はハンドファースト。(右)手で合わせに行くと逆にロフトが立ってしまう

(左)低空ドローの絶対条件はハンドファースト。(右)手で合わせに行くと逆にロフトが立ってしまう

手首を柔らかく使いやすくするためには、お箸を持つような感覚でクラブを持つことが大事だそうです。つまり親指、人さし指、中指の3本で握るようにするということ。そうすることで手首を柔らかく使えるようになり、手で当てに行く動きになりにくく、タメも自然と生まれ、ハンドファーストでロフトが立ったインパクトができるようになります。

画像: 親指、人さし指、中指の3本で握るようなイメージ

親指、人さし指、中指の3本で握るようなイメージ

低空ドローはアッパー軌道で打つ

最後に低空ドローを打つためのスウィング軌道ですが、これはアッパー軌道がいいようです。低い球を打つのにアッパー軌道?って思いますが、低いドローを打つためには絶対に”アッパー”だと兼濱プロは言っています。理解しにくいのであれば、テニスのフォアハンドを想像するのがいいようです。テニスのフォアハンドでのラケットの動きは下から上に振り上げるようにしていますが、ボールは上には行かず、回転がかかった低くて強い球にになります。このときラケットの面は立ってインパクトしています。それと同じことで、ロフトが立ったいインパクトができていれば、アッパーに当たっても球は上がらず、低く強いドローボールが打てるということなんです。

画像: 低空ドローを打つためのアッパー軌道は、テニスのフォアハンドでスピンをかけるイメージ

低空ドローを打つためのアッパー軌道は、テニスのフォアハンドでスピンをかけるイメージ

アッパーに振るポイントは、左の股関節を切り上げるように回転すること。体の回転が止まってしまうとクラブの通り道がなくなるので、クラブが鋭角に下りてきやすくなります。ダウンスウィング以降に左の股関節を切り上げるように回すと、体がターンしやすくなり、アッパーに振りやすくなります。

画像: 左の股関節を切り上げるように回転すると、アッパーに振りやすい

左の股関節を切り上げるように回転すると、アッパーに振りやすい

もうひとつ、インパクトからフォローにかけて、左手の甲を目標に向けながら押し出すように使うのがいいようです。そうすることでハンドファーストを保ったまま、ヘッドの軌道だけがアッパーに動かせるようになります。

画像: (左)左手の甲を目標に向けながら押し出すようにする。(右)アッパーを意識しすぎると、左手の甲が上を向いてしまう

(左)左手の甲を目標に向けながら押し出すようにする。(右)アッパーを意識しすぎると、左手の甲が上を向いてしまう

アドレス、打ち方、スウィング軌道を意識しながらボールを打ってみました。まず、アドレスに関してはそこまで難しくなくできます。しかし実際にラウンド中にアゲンストが強かったりすると、どうしても右肩が前に出そうな感じがするので、これはかなり気をつけないとダメだと思います。

で、手首を柔らかく使うように意識しながら、アッパー軌道になるようにボールを打つのですが、たしかに手首を柔らかく使えるとタメが作れてハンドファーストになるというのはわかります。そうなると当然ロフトは立つので球は低くなりますね。今までは、低い球を打ちたいときには手首の角度を固定して打っていたので、どうしても上体が突っ込みがちになり、引っかかるような球が多かったです。でもこれだと自然にハンドファーストになりやすいと思います。しかしアッパー軌道というのが難しい。アッパーに振ろうとするとどうしてもヘッドが先に動いてしまって、ハンドファーストにならず、ロフトが寝てしまいます。ハンドファーストでアッパー軌道ってのがなかなか難しいですね。

画像: 打ってみましたがけっこう難しいです。低くは打てますが、安定してミートするには、けっこう練習が必要ですね

打ってみましたがけっこう難しいです。低くは打てますが、安定してミートするには、けっこう練習が必要ですね

アッパー軌道を手で作ろうとしてしまうことが、難しくなる原因だと思うので、手の意識をなるべくなくして、左の股関節を切り上げる意識でスウィングしてみました。そうすると少しだけ自然なアッパー軌道ができるようになり、低めでドロー気味の球が打てるようになりました。ただ、チーピンに近いフックボールが出たり、出球の方向が安定しなかったりと、ミスも出てしまいます。これは少し練習しないと、安定したショットを打つのは難しいかもですね。しかもアゲンストの中というプレッシャーの中でやらないといけないので、経験も必要になってくると思います。でもこの打ち方を練習しておくと、どうすれば捕まった強い球が打てるのかという勉強にもなるので、ぜひ一度練習場で試してみてください。

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