吉田優利はティーを使って、手元の浮きを防ぐ練習
好天に恵まれたプロアマ大会の水曜日。女子プロたちの取り組んでいた練習法をいくつか紹介します。プロたちも特別な練習をしているわけではなく、硬く速いグリーンに深いラフというメジャーセッティングに対して精度を上げるため、基本を大切にした練習が目につきました。
まずは吉田優利選手は、シャフトにティーをテープで固定しハーフショットの練習をしていました。ティーはターゲット方向を向くように固定されていて、丁寧にスウィングする姿が印象的でした。辻村明志コーチに話を聞きました。
「右サイドが詰まって手元が浮いたりすることを防ぐ練習法です。ハーフウェイダウン(左腕が地面と平行になる位置)から先で、ティーがターゲット方向を指すように意識しながら打ちます」(辻村コーチ)
地面とシャフトが平行になる位置でティーの指す方向が、右を向きすぎると手元が浮いてフェースを返す動きが強くなります。フェース面よりも意識しやすいティーを使ったドリルは手軽にすぐにでも試してみたい練習法です。
続いてはディフェンディングチャンピオンの山下美夢有選手。山下選手は左腰にスティックをあてがって練習していました。
今週山下選手のキャディを務める松村卓プロキャディによると「体が左へ突っ込まないようにするためですね」といいます。昨年は同じような難セッティングの初日に64を叩き出し、4日間首位を譲らずの完全優勝でメジャー初制覇をした山下選手。プロアマ大会でもフェアウェイを外さないドライバーショットを連発し好調なようです。ボギーの少ないプレーで上位に顔を出してくるのは間違いないでしょう。
多くの選手がアプローチ練習を入念に行っていた
続いての佐藤心結選手は今週キャディを務めるプロキャディの関根淳キャディとアライメントスティックを使って練習していました。
「久しぶりの佐藤選手のキャディです。練習ラウンドをしたら持ち球を変えたのかと思うくらい体の向きと弾道が合っていないように感じました。なのでスティックを使って持ち球に合わせた目線や体の向き、出球の方向を確認しながら練習しています」(関根淳キャディ)
プロでもアライメントのズレから調子を崩すことは多いものです。目線や体の向きは徐々にズレていくので気が付きにくいポイントでもあります。佐藤選手の持ち球のフェードボールを打つためにはターゲットよりもやや左を向かなければならないところ、右を向いてターゲットよりも左に打ち出そうとしていたことで、ミスが重なっていたようです。パットでも同じようなずれが確認できたというので今週から復調してくることでしょう。
最後にアプローチ練習場に目を移すと大勢の選手が入念に練習しています。やはり硬く速いグリーンのセッティングと温暖な日が続いたせいもあり例年よりもラフが深く強いので、いつもよりも多くの選手がアプローチ練習に時間を割いています。
穴井詩選手の今季2勝を支えたコーチでもあり、今大会では西木裕紀子選手のキャディを務める石井雄二コーチに話を聞きました。
「今週のセッティングだと、グリーン周りの短く刈られた場所からのアプローチだけでなく、グリーン周りのラフから球を浮かせて、柔らかく着弾させるアプローチが重要になります。フェースを開いてゆったり大きく振り、上から打ち込まないように打つことがポイントです」(石井雄二コーチ)
払うようにと表現しますが、手先ではなく体の回転を使って振ることで安定した入射角になると教えてくれました。落とし場所を決め、決めた場所に対してアドレスを取ることも忘れずに、とのこと。
明日の初日も、晴れて24度と汗ばむような陽気になる予報です。難セッティングの茨城ゴルフ倶楽部でどんなプレーを見せてくれるのか注目していきます。