キャディの仕事は多岐にわたる
最近はセルフプレーが主流になり、キャディさん付きでプレーする機会はだいぶ少なくなりましたが、それでも一部のコースではキャディ付きのプレーが原則となっているところもあります。
セルフプレーに慣れていると、キャディさん付きプレーで色々と戸惑うこともあります。今回はキャディさん付きプレーを楽しむというテーマで考えていきたいと思います。
まずはおさらい。
ルール上、「キャディ」の定義は「ラウンド中にプレーヤーを助けるひと」です。
①クラブを持って行くこと、運ぶこと、扱うこと。
②プレーヤーがアドバイスを求めること。
主にこの二つのことをキャディさんに求めることが出来ます。
しかし、実際にはここに書き切れないほどキャディさんの仕事は多岐にわたります。それではスタート前からの時系列を追ってキャディさんの仕事と我々の接し方を考えていきましょう。
①スタート前その1
キャディさんの重要な仕事のひとつが、お客様のクラブの管理。プレーヤーが4人いれば4人それぞれのクラブの番手や銘柄を把握して、必要な時にすぐに渡せるようにしなければなりません。スタート前、カートのバッグが積まれてからの時間は、キャディさんがそうした確認作業をすることに費やされます。
よくキャディさんが、お客様のクラブのヘッドカバーを外して一本一本クラブを確認しているのを見たことがあるかと思います。限られた時間で、四人分のクラブを確認するのは熟練したキャディさんでもなかなか大変です。
我々が気をつけたいのが、そうした作業の最中にはキャディさんに話しかけないこと。ただし、パターやドライバーを二本入れていたり、イレギュラーなセッティングになっている場合は、早めに伝えておくとよいでしょう。
そうそう、バッグから取り出したい持ち物があれば、カートに積み込む前にして下さいね。
②スタート前その2
キャディさんの支度が整って、カートがスタートホールに向かったら、もう話かけても大丈夫。なにか確認しておきたいことなど、このタイミングでしておきます。
クラブの持ち運びやグリーンでのライン読みは自分でやりたい、などの意向があれば伝えておきましょう。また、ドライバーやパターのヘッドカバーの着脱は、キャディさんにとって意外と負担になるもの。特にこだわりが無ければ、「外したままでいいですよ」と言ってあげるとキャディさんも助かると思います。
その組の安全と進行管理はキャディの大きな仕事
③プレー中その1 進行管理
キャディさんの大きな仕事はその組の安全と進行管理です。前の組との距離を確認し、安全を確認してからプレーヤーにプレーを始めて貰います。そう、キャディさんのOKが出ない内に打つのは厳禁。どんなことかあってもキャディさんの指示に従ってください。
コースによっては、「前の組の位置より○○ヤード以内にボールを打ったら打ち込みと見做す」という独自のルールを設けているところもありますので、気をつけましょう。
また、その組のプレー時間の管理も大切な仕事です。前の組と離れてしまったら、キャディさんは例外なく、「まずい」と思っているハズです。プレー速度を速めて遅れを取り戻すよう、協力してあげましょう。
④プレー中その2 ボールを曲げたら
ティーショットのボールが曲がり、隣のコースへ飛んでいった時、キャディさんは「フォアー」と叫ぶと思いますが、これは打球事故を防ぐための警告です。プレーヤーも一緒に声を出してあげてください。
また、隣のホールへ立ち入る際は、大事なマナーがあります。原則はその組でプレーしているプレーヤーが優先ということ。キャディさんたちも仲間のキャディさんの仕事の邪魔にならないように気を遣っていますから、隣ホールへの行き来やプレーのタイミングはキャディさんの指示に従ってください。
また、キャディさんが隣ホールへ「出張」した時は、カートの取り回しなど、他のプレーヤーがフォローしてあげると進行もスムーズになると思います。
話が長くなってしまったので、今回はこの辺にして、続きは次回にしますね。
いずれにせよ、キャディさんに気持ちよく仕事をしてもらえれば、きっとその組の雰囲気も良くなり、気持ちよくプレー出来ます。楽しいラウンドにするため、参考にして頂ければ幸いです。