「左手主導」などとよく言われるように、ゴルフスウィングでは左手でリードして右手は添えるだけ……というイメージがある。しかし、実は右手を上手く使えば飛ぶし曲がらない!? シングルハンディの腕前を持つイラストレーターの野村タケオが、右手を上手く使うためのコツを試してみた!

右手を使うとどんなメリットがある?

みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。ゴルフのレッスンではよく「手打ちはダメ」って言われますよね。僕はどうしても手で打っちゃうタイプなので、なるべく手を使わないようにしながらスウィングしているのですが、どうもそれじゃ上手く打てないんですよね。

月刊ゴルフダイジェスト8月号に「恐るべき右手のチカラ」という記事が載っていました。サブタイトルには「もっと使えば、もっと飛ぶ!」って書いてあります。手をもっと使いたい派の僕としては、これは気になりすぎます! 記事の中から、右手を上手く使う方法をいくつか試してみました!

画像: 月刊ゴルフダイジェスト2023年8月号で特集されていた、右手を上手く使って飛ばすコツを実践!

月刊ゴルフダイジェスト2023年8月号で特集されていた、右手を上手く使って飛ばすコツを実践!

記事の中には右手を使うといい理由が書かれていますが、その1つ目が「クラブを支えることができる」ということ。トップでは右手でクラブを支えるので、ゴルフクラブ独特のシャフト延長線上にない重心も感じやすくなるし、スウィング中も操作がしやすくなるんですね。そしてもう1つが「操作性が高くなりやすい」です。力が入りやすくなるので、クラブを意のままに操りやすくなり、狙ったプレーン上にクラブを下ろしやすくなります。そうなるとインパクトの再現性が高くなり、方向性もアップするということなんですね。

画像: (左)トップでは右手でクラブを支える。(右)力が入りやすいので、意のままに操りやすい

(左)トップでは右手でクラブを支える。(右)力が入りやすいので、意のままに操りやすい

右手を使うと「飛んで曲がらない」3つの理由

右手を使うと「飛んで曲がらない」と記事には書かれているのですが、その理由のひとつが「シャフトのしなりを使いやすくなる」ということ。トップで右手がクラブを支えた状態から切り返すと、ヘッドがまだ上に行こうとする動きと、右手を下ろす力が拮抗してシャフトがしなり、タメが生まれるんですね。これにより、ヘッドスピードが上がるということらしいんです。

2つ目が「リリース動作が上手く入りやすい」です。切り返しでタメを作っておけば、ダウンスウィング後半でヘッドがリリースされます。そのため、ヘッド自体のエネルギーが大きくなり、インパクト後はボールを押すように右手を使っていけるということです。同時に再現性もアップするのだとか。

画像: (左)切り返しでシャフトがしなりタメが作れる(写真ではしならせられていませんが……)。(右)タメが作れるとリリースが上手くできます

(左)切り返しでシャフトがしなりタメが作れる(写真ではしならせられていませんが……)。(右)タメが作れるとリリースが上手くできます

3つ目が「無駄な動きがなくなる」です。右手でのスウィングは無駄な動きが入りにくく、クラブが自然な動きをしやすくなります。そのためインパクトのエネルギー効率も上がります。こんなにいいことだらけなら、右手を積極的に使わない手はないですよね。

左手は「添えるだけ」

では左手はどうすればいいのでしょうか? 左手はリードするもの的なことを耳にすることが多いですが、アマチュアはその意識が強すぎるため、左手に力が入りすぎている人が多いそうです。ボールに当てたい意識が強くなりすぎてしまうと、左手を棒のように固めて使ってしまい、右手によるリリース動作が阻害されてしまいます。また、左手に力を入れてスウィングをリードしようとすると、クラブが自然な軌道から外れやすくなります。左手は単に伸ばしておき、右手が作る自然な軌道を補助する感覚がいいそうです。左手がスウィングの邪魔をしているなんて考えたことがなかったので、これには少し驚きです。

画像: (左)左手を固めてしまい、リリースが阻害される。(右)左手でリードしようとすると、自然な軌道からクラブが外れる

(左)左手を固めてしまい、リリースが阻害される。(右)左手でリードしようとすると、自然な軌道からクラブが外れる

左手がスウィングの邪魔をしないようにするには、左手は添えるだけ。まずは右手だけで素振りをして、右手で叩く感覚を覚えて、その動きに左手を合わせるのがいいようです。

右手での素振りは、まず「引く」動作から始めて、切り返しは遠くに離していくように、ダウンからインパクト以降は惰性でスムーズに振り切る感覚がいいようです。このときのポイントは手の中での力の入り具合を変化させること。アドレスから始動では小指側にクラブの重さがかかりますが、トップでは人差し指の上にクラブが乗って親指で支える形になります。ダウンスウィングではまた小指側になり、フォローでは親指側と、力の入る場所が変化するのだそうです。

画像: (左)アドレスから始動にかけては小指側にクラブの重さがかかる。(右)トップでは人差し指の上にクラブが乗り親指で支える形になる

(左)アドレスから始動にかけては小指側にクラブの重さがかかる。(右)トップでは人差し指の上にクラブが乗り親指で支える形になる

そして切り返しは自分から離していくイメージがいいのですが、ここで右手小指側を握ってしまうと、いわゆる「キャスティング」の動きになりやすい。なので、人差し指の上にクラブを乗せたままグリップエンド方向に引くように切り返すと自然にタメができるそうです。

右手で素振りをやってみると……

右手での素振りをやってみました。始動からトップまではいい感じに上げられるのですが、トップで人差し指の上に乗る感覚が少し難しいですね。でもそれが出来ないとダウンスウィングでタメが出来ず、フィニッシュまで加速していく動きにならないです。切り返しで自分から離すという動きにもなりにくいし。

画像: 切り返しでは体から遠くにクラブを離すようにする。このときに右手小指側を握ってしまうとダメ

切り返しでは体から遠くにクラブを離すようにする。このときに右手小指側を握ってしまうとダメ

スウィング中に手の中で力の入り具合を変化させるっていうことを、今まで意識したことがなかったので難しいわけですが、最初は少し緩めに握ってゆっくりとやってみると、少しコツが分かってきます。最終的にはフィニッシュまでスムーズに振り切れなければ意味がないので、だいたい感覚が分かったらある程度ビュンビュン振ったほうがよさそうです。そして右手での素振りができるようになったら、左手を軽く添えて振ってみると、今までのスウィングとはかなり違う感覚でした。ぎこちなさが無くなって、右手の動きで叩ける感覚です。こんなに右手で振ってしまっていいのかな~? って思うくらい。

画像: まずは右手一本素振りで「右手主導」に慣れることが大事

まずは右手一本素振りで「右手主導」に慣れることが大事

ボールも打ってみましたが、叩ける感覚はあるものの、やはり力の入り具合を変化させるってのが難しくて、少し安定しないところがありました。もう少し右手素振りをやって慣れてくれば、安定感、飛距離ともに良くなってくるような気がします。

手打ちにならないスウィングで結果が出ていない人は、一度右手を使ったスウィングにチャレンジしてみるのもいいかもしれません。この記事にはまだまだ右手の使い方や、そのためのドリルが載っているので、興味のある人はぜひ読んでみてください。

「気になる」が満載!『月刊ゴルフダイジェスト』の記事は「Myゴルフダイジェスト」で!

This article is a sponsored article by
''.