初日の気温は30.9度、風速5.2メートルと風があるおかげで日陰では暑さもしのげますが、フェアウェイを歩く選手は日傘が必須です。午前・午後にスタートが分かれプロ115名、アマチュア5名の120名のフィールドになっています。
前年優勝の青木瀬令奈選手は、ここのところ真ん中から右にそれるスライスの症状に苦しんでいましたが、親友成田美寿々選手のアドバイスもあり、復調のヒントをつかみ先週の最終日を終えていました。しかし、出だしからショットがブレて耐えるパーパットが続きます。
前半は1バーディノーボギーでターンすると、後半の13番のパー5はあと数センチでショットインイーグルという3打目からバーディ、14番のパー3もピンそばに寄せ連続バーディ。しかし16番のパー5で松の木方向に飛んだ2打目が、ボールが落ちて来ずにキャディの大西翔太コーチが木に登りましたが確認できずにロストボール。5打目をピンそばに寄せてナイスボギーで切り抜けました。
ところが17番でまたして右のバンカーの淵に目玉になりトラブルに見舞われボギー。最終18番はバーディパットは決まらずにパーでホールアウトしました。
グリーンを外してもアプローチで寄せ、アプローチが寄らなくてもパットを決める青木選手の真骨頂ともいえるプレーで1アンダー暫定10位タイで終えました。ラウンド後に話しを聞くと「パット数が21パットで最少パットを更新しました」とショットの不調をしっかりパットでカバーしたラウンドでした。ちなみに使用パターは珍しく2週続けて同じパターで「オデッセイ ダブルワイドCS」。連覇に向けてショットの調整が課題になりそうです。
続いて吉田優利選手は、先週の最終日に66を叩き出し、来週の「全米女子オープン」に向けても調子を上げてきています。ドライバーが左右に散る場面もありましたが、5つのバーディを奪い、ボギーは2打目を木に当てて3オン2パットの9番と3パットした13番の2つ。トータル3アンダー暫定3位タイで終えています。キレのあるアイアンショットがショットの好調さを感じさせます。
「3 日間あるので、どんどん自分の状態を上げていくっていうのは一番大事なことだと思いますし、自分が納得するゴルフっていうのを 4日間続けられたら、すごい良い 1 週間になるんじゃないかなと思います」(吉田優利)
打ち上げの15番ホールで右のラフに打ち込んだ青木選手と吉田選手は、2打目をグリーン左のバンカーに入れると、そこからピンそばに寄せて二人ともパーで切り抜けました。ピン位置がバンカーから適度に遠く、寄せやすいと判断するゴルフ脳の高さ、バンカーから1クラブに寄せられるバンカーショットの技術、慌てずミスを最小限に抑え、流れを切らさないプレーが今季既に勝利している二人に共通していました。
最後に小祝さくら選手。特にアイアンショットは切れ味が抜群でバーディチャンスを量産しました。パーオンを外したのは13番のパー5の3打目くらいではないでしょうか。15番ではかなりのつま先下がりから3メートルにつけますが決めきれずにパー、とほとんど5メートル以内には乗せていましたがパットの不調に2アンダーでホールアウトしました。
ドライバーも左に曲げる場面もありましたが「上がり3ホールくらいで修正できた」と好調なショットにパットがかみ合ってくれば、週末が楽しみになりそうです。
午前組ではぺ・ソンウが5アンダー、サイ・ペイインが4アンダー、吉田優利、佐藤心結、金澤志奈、後藤未有が3アンダーと続きます(14時00現在)。明日も現地からレポートをお届けします。