強風が吹いた日曜日、ローリー・マキロイが全英オープンの前哨戦ジェネシス・スコティッシュ・オープンで優勝を飾った。昨年の全英でも今年の全米オープンでもあと一歩で優勝を逃してきたマキロイが今回も逆転負けかと思われた。しかしピンチを土壇場で乗り越え掴んだ虎の子の勝利。勝ち切ることの難しさとそれを打破して掴んだ自信の大きさを口にした。
画像: スコットランドでツアー通算24勝目を挙げたローリー・マキロイ(Photo/Getty Images)

スコットランドでツアー通算24勝目を挙げたローリー・マキロイ(Photo/Getty Images)

目指すは14年の全米プロ以来のメジャー5勝目!

16番パー5でバーディを奪えず、最終ホールでバーディフィニッシュした地元のロバート・マッキンタイヤーに1打リードされたローリー・マキロイ。優勝するには難しい17番と18番でバーディを獲らなければならない状況でマキロイは17番で5番アイアンをピンそば1.5メートルに寄せバーディ。18番では残り202ヤードを2番アイアンのレーザービームショットで3メートルに乗せ勝ち切った。

ゴルフ発祥の地の目の肥えたギャラリーの温かい拍手に包まれ、なんともいえない達成感とうれしさに満ちたとろけそうな笑顔を浮かべたマキロイ。意外にもスコットランドでは初勝利。今シーズンは昨秋のCJカップ以来のツアー通算24勝目と相成った。

「最後は素晴らしいショットを打たなければならなかったけれどパットも決めなければならなかった。それは昨年のセントアンドリュース(全英)でも数週間前のロサンゼルス(全米オープン)でもできなかったこと。必要なときにクラッチパットを決められて満足だ。層の厚いツアーでトップ5、トップ10に入るのも素晴らしいことだけれど日曜日にトロフィーを掲げるのは格別!」

勝利の封印が解けたのは上がり2ホールで見せた精度の高いアイアンショットがあったから。17番(パー3)のティショットをベタピンに寄せた瞬間、マキロイの脳裏には13年のロイヤル・シドニーでの全豪オープンでの死闘が鮮やかに蘇った。

「アダム(スコット)と同組で優勝争いをしていて、17番で僕が素晴らしいパットを沈めてパーをセーブ。その時点では1打ビハインドだった。続く18番で彼がボギー。自分がバーディを決めて逆転したシーンはもう何年も忘れていたけれど、今日の17番でふと思い浮かんだ。その思い出と経験が土壇場のピンチで役立った。負けていても心の片隅で大丈夫と自分にいえる余裕があった気がする」

昨年のセントアンドリュースでは、首位で最終日をスタートさせながら3位に終わった。先の全米オープンでは2位。勝ち切れなかったことで不調と騒がれたが、5月の全米プロ以来6試合連続トップ10入り。マキロイクラスになるとメジャーで勝てなかったことがすなわちスランプと決めつけられてしまうのだ。

目指すは14年の全米プロ以来のメジャー5勝目。次週ロイヤルリバプールでの全英オープンで悲願達成を目指す。

ちなみに2位に入ったマッキンタイヤーはファウラー、スピース、トーマスが正装で登場したウィンブルドンの記事の最後で紹介したプロ並みの弾丸サーブ(テニス)の使い手。SNSで注目を浴びた26歳の若手は今後大化けするかもしれない。

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