フェースでボールを押す感覚が出る
みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。今年プロ入り6年目にして初優勝を遂げた吉本ひかるプロ。「黄金世代」と呼ばれるプロのなかでは11人目の優勝となりました。そんな彼女がずっと指導を受けている中島敏雅コーチともに取り組んできたことが、週刊ゴルフダイジェスト7/25号の「吉本ひかる6年目の初優勝 その秘密」という記事に書かれていました。そのなかで気になるレッスンがあったので、試してみました!
この記事では吉本プロが中島コーチと取り組んできたことがいくつか紹介されているのですが、そのなかで僕が気になったのはアプローチ。中島コーチによると、吉本プロはフェース面にボールが乗らない”スカる”打ち方をしていたそうです。具体的には、ヘッドのリリースが早いために、インパクトでヘッドがボールの下をくぐる感じだとか。さらに、ヘッド軌道もカットになっているので、フェースにボールが乗らず、距離感が日によってまちまちだったそうです。
それを直すために、右肩が突っ込んで横回転になっていたのをタテ回転にしたそうです。そうすることで、フェースでボールを押す感覚が出るようになり、ライによって打ち分ける技術も身についたそうです。
肩をタテ回転にするために吉本プロが取り組んだドリルのひとつをまずやってみました。ボールのカゴなどにクラブやアライメントスティックを飛球線と平行に立てかけて、クラブが当たらないように打つというもの。
僕はけっこうタテにクラブが動いているほうだと思っていたのですが、これをやってみると、そうでもないんだな~ということが分かりました。テークバックで自分がイメージしているよりもクラブがインに入っているようで、置いているクラブに当たったりします。本当にかなりタテにヘッドが動くようにしないとダメですね。
やってみて思ったのは、手で打つ動きをするとタテにヘッドは動きにくいし、無理にやってもミスになるということ。やはり、肩をタテに動かすということを意識しないとだめですね。肩をタテに動かすことができれば、自然とヘッドの軌道もタテになります。これが出来始めると、バウンスも滑ってくれるし、たしかにボールが乗る感じがするし、当たりが厚くなる気がしました。
そしてもうひとつのドリルがクロスハンド。クロスハンドに握ってアプローチをするのですが、これをやることで早すぎるリリースが矯正できて、肩のタテ回転も自然に身につくということです。
これやってみると、タテ回転とかの前にそもそもうまく打てない。やはりこれも手で打とうとするとまったく当たらないんですよね。いかに今まで手でヒョイッと打ってしまっていたかってことが分かります。クロスハンドだとヒョイッと上げることが難しくなるし、自然と肩の回転で打つ感じになるのでいいですね。肩の回転もタテになりやすいので、これはかなりいい練習になりそう。これで上手く打てるようになると、普通のグリップに戻したときに、なんだか自然と上手く打てちゃいます。なので、クロスハンドで何回か打って、その感覚のまま順手で打つという練習をするといいかもしれません。
ヘッドの最下点は「おへその真下」
ドリルではないのですが、注意するポイントが乗っていたので試してみました。それはトップのときのおへその真下をヘッドの最下点にするということ。トップのときにおへその位置が右にズレてしまうと、スウェイが大きくなったり、ヘッド軌道がアッパーになりやすくなるので、ミスになりやすいということなんですね。さらに距離感も合いにくくなるとか。たしかにおへそが右にズレるということは、テークバックで右に動いてしまっているということなので、インパクトでは合わせるために左に動くか、ヘッドをリリースして届くようにしないといけないわけです。そうなるとミスヒットになりやすくなりますよね。
トップでのおへその位置が最下点になるようにイメージすると、ボールの置き場所も決まってくるし、インパクトも安定してきます。肩のタテ回転と同時に、おへその位置を確認しながら打つと、かなりインパクトが安定して、距離感も合ってくるように感じました。
吉本プロが取り組んできたドリルを試してみましたが、インパクトが安定して、距離感が安定するように思いました。ミスも少なくなるし、多少のミスでも大きな怪我になりにくい打ち方だと思います。アプローチが苦手な人は試してみるといいんじゃないでしょうか。
この記事には他にも吉本プロがパットやショットで意識していることやドリルが紹介されているので、気になる方はぜひチェックしてみてください。