「TRAVIL」は発売直後から人気で、早い方はすでにアイアンに装着して使用している方もいると思いますし、これから装着を検討している方もたくさんいらっしゃると思います。
アイアンに装着した場合、ウェッジのシャフトはどうすれば良いのか? と思っている方もいると思います。そのような方も参考にして頂ければと思います。
ということで今回はウェッジに装着したらどうなのか? を「TRAVIL」のPW用を用意して検証してみました。
まずはフィーリングですが、「TRAVIL」はどの重量帯のモデルでもカーボンシャフトを装着した際に感じるカーボン特有の棒のような硬さがありません。
ウェッジに装着した際の短めのシャフトレングスでも「メタルコンポジットテクノロジー」により先端部分に重心を寄せることでヘッドの重みを感じられますし、「ラバーコンポジットテクノロジー」による「しっとり」したフィーリングがあります。
手元調子のシャフトらしい切り返しのしやすさは、フルショット時もウェッジショット時の小さいスウィングでもフィーリングに違和感なく振ることができますので、どの振り幅でもヘッドのポジションを感じられ、コントロールしやすかったです。カーボンシャフトにありがちな「飛びすぎ感」もないので距離感もつかみやすいと思います。
インパクトでの入射角も安定してるのも印象的ですね。フェースにボールの乗り感があり、打感もソフトです。打ち出し角も安定しています。スペックやプレーヤーのスウィングによって弾道の高さは多少異なりますが、スチールシャフトに比べてやや高い打ち出しになり、弾道の高さが揃いやすく、非常に安定している印象です。
ウェッジショットで気になるバックスピン量はというと、落下角が安定していることもあり、バックスピン量は多いと思います。テストは練習場で行いましたが、バックスピンはしっかり掛かっているのがわかりました。コースのグリーンではよりしっかりとボールを止めることができそうですね。
「85S」と「95S」はウェッジに装着するとレスポンスがよく、操作性の良さを感じます。「105S」と「115S」はシャフトの重量を生かし、重さで振ることができ、オートマチックなウェッジショットをイメージしやすく、重めのスチールシャフトユーザーでも違和感がないと思います。
「TRAVIL」はアイアン用のカーボンシャフトながらウェッジに装着した場合、ウェッジ用のカーボンシャフトやスチールシャフトとも異なるフィーリングが新鮮で、ウェッジに求められる性能も十分に満たしていることがわかりました。結果、「TRAVIL」をウェッジに装着するのは「アリ」だと思います。
ウェッジに装着する際のスペックの選び方ですが、アイアンで「85」、「95」を選び、AWをフルショットで使う場合が多い場合、アイアンに装着している同じスペックで良いと思います。この場合、SWだけ重めのスペックにするのもいいですね。
グリーン周りやバンカーショットでシャフトの重量があるほうが操作しやすいという方や、現在、重めのスチールシャフトを使用している方は違和感がなければさらに重めの「105」や「115」を使用しても問題ないでしょう。シャフトに重量がある分、クラブの重みを感じてヘッドコントロールしやすいと思います。
アイアンに「105」、もしくは「115」を装着している方も基本的には同様で良いと思います。しかしXフレックスを使っている方の場合は注意が必要に感じました。
同じフレックスで違和感なく使えれば問題ありませんが、Xフレックスになるとウェッジのハーフショット時はフルショット時に感じるシャフトのしなりを感じにくくなりますので、適度にしなり感が欲しいのであればフレックスをSにするか、9アイアン用を装着する(番手ずらし装着)のがいいと思いますので参考にして下さい。
今回はあえてスペック別のシャフト振動数はのせませんが、ウェッジのシャフトスペックは数値を気にせずに自身のフィーリング重視で選ぶのが良いでしょう。