直ドラが上手く打てない理由はボールを上げようとする動きにある
みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。女子ツアーも半分を終え、いろいろな名勝負、名場面がありました。なかでも僕の印象に強く残っているのは、岩井姉妹の連続直ドラショットです。いや~あれは興奮しました。ああいうのを見ると、僕もやってみたくなるわけですが、めちゃ難しそうですよね。
週刊ゴルフダイジェスト8/15号に「直ドラやってみよう!」という記事がありました。そこには「やればやるほどスウィングが良くなる」と書かれています。これは試してみたくなりますよね。ってことで、さっそくやってみることにしました。
記事によると、女子プロは意外と直ドラをやっているそうで、菅沼菜々プロも得意技だそうです。また青木瀬令奈プロは練習に取り入れていて、直ドラをすることで打点のズレをチェックしているそうです。ということで、直ドラはラウンド中に飛距離を稼げるショットということだけではなく、それ以上にスウィング作りに役立つということなんですね。
では直ドラはどう打てば上手く打てるのでしょうか? この記事で解説をしてくれている新木豊プロによると、直ドラが上手く打てない理由はボールを上げようとする動きだそうです。やはり地面にボールがあると上がらないというイメージがあるので、ついついアッパースウィングで打ちたくなり、インパクトで体が右足側に傾いてしまうんですね。
あくまでも体の軸は地面と垂直のまま、体を回転させれば適切な入射角でインパクトができるということです。
スウィングはティーアップ時と基本同じ。違いは打点だけ
また新木プロはティーアップしたドライバーショットも直ドラも基本的にスウィングは同じだと言っています。ティーアップしたからアッパー軌道になるのではなく、あくまでも入射角は直ドラと同じで、打点が少し変わるだけということです。ティーアップした場合はフェースの上部、直ドラの場合は真ん中よりも少し下になるのがいいそうです。セットアップしたときのボールの高さぶんだけ打点が変わるイメージですね。
入射角を良くするために注意することは”手元の浮き”だそうです。ティーアップしたボールを打つときに多くのゴルファーは下からあおり打ちになっていることが多く、インパクトで手元が浮いてしまう現象が起きているそうです。そうなるとボールを強く押し込めなくなり、飛ばないし曲がるという結果になってしまうそうなんです。
なので、手元が浮かないようにすることが大事なのですが、そのための練習方法が”水平素振り”。胸の正面の高さにある球を打つつもりで、体の軸を垂直に保ったまま腕だけでクラブを振るんです。このときヘッドが波打たないように直線的に動かすのがコツです。手元が浮くと水平には振れません。これができるようになったら、そのまま前傾して同じように振ればいいということです。インパクトで手元が浮かなくなればヘッドは自然に走るようになるし、入射角が浅くなるので、直ドラでもボールを強くたたけるようになります。それと同時にスウィングも良くなるので、ティーアップしてのドライバーショットも飛距離が伸びるということなんですね。
実際にやってみると……
上体の傾きや手元の浮きを意識しながら、実際にコースで直ドラを打ってみました。1発目はこわごわ打ったので少しトップ気味になりましたが、2発目からはけっこういい球が打てました。少し低めの弾道ながら、思ったよりは球も上がって、けっこう強い球に。キャリーとランを合わせると飛距離もけっこう出ました。本当になるべく浅い入射角で、地面と垂直な軸のまま回転できるとけっこう上手く打てます。少しでもボールを上げようという意識がでると、すぐにダフリやトップのミスが出ちゃいますね。
ラウンドで実際に試してみるのもいいですが、これは練習に取り入れるのがいいな~と思いました。入射角が安定するし、間違いなくスウィングは良くなると思いました。練習場では直ドラでもいいし、超低いティーアップでもいいので、低くて強い球が出る練習をすればいいと思います。
ちなみに、コースでの直ドラはライをしっかり見極めないと上手く打てません。フェアウェイにボールがあるか、ラフでもあきらかにボールが浮いているとき以外は、やめたほうが賢明です。ライが良くても左足下がりやつま先下がりも難しいと思います。
もしラウンド中にチャンスがあったら、遊び感覚で一度やってみると良いと思いますよ。