海外メジャーシーズン最終戦「AIG全英女子オープン」は25歳のリリア・ブがシェブロン選手権に続くメジャー2勝目を挙げて幕を閉じた。しかし今回スポットを当てるのはブではなく申ジエだ。
画像: 昨年のインタビューで「そろそろ選手人生の総仕上げの年にしたい」と語った申ジエ

昨年のインタビューで「そろそろ選手人生の総仕上げの年にしたい」と語った申ジエ

申ジエから日本選手が学ぶべき点は多い

今季国内ツアーで2勝を挙げ、永久シードまであと2勝と迫り、メルセデスランク、賞金ランクともに2位につけていた元世界ナンバー1。全米女子オープンで2位に入り、今回、全英女子オープンで3位に入ったことで、メルセデスランキングは1位に浮上した(8月17日現在)。

昨年インタビューで申は「そろそろ選手人生の総仕上げの年にしたい」と語り、19年以来出ていなかったメジャー挑戦を決めた。全英は08年と12年に優勝している相性の良い大会。そこでトップ3フィニッシュし、「日本を主戦場にして10年経ち、環境に慣れすぎてしまったので、新しい刺激が欲しくてメジャーに参戦することを決めました」。

実際プレーしてみて「(米女子ツアーで戦っていたころの)古い友人にも会えたし、躍進する若手の活躍にも刺激を受けました。良い成績を残せたのはノープレッシャーだったから。以前より旅もゴルフも楽しめています」と笑顔を見せた。

足りない飛距離を正確なショットと巧みなショートゲームでカバーし、韓国とアメリカで賞金女王、世界で65勝を挙げている申から日本選手が学ぶべき点は多い。

特に今季メジャーで何度も優勝争いしながら勝てず、全英でも「自分向きのコースだったのにチャンスをつかめず悔しい」と11位タイに終わり涙をこらえた畑岡奈紗は自分にプレッシャーをかけすぎず、申のように余裕を持って「楽しむ」姿勢を学ぶことで道が開けるかもしれない。

優勝したブも「ゴルフの調子が悪かったのでまさか勝てるとは」と全米プロ、全米女子オープンで予選落ちし、失うものはないと開き直り気楽にプレーした結果の戴冠だった。来年のメジャーでは畑岡にも伸び伸び楽しむ姿を見せてもらいたい。

※週刊ゴルフダイジェスト2023年9月5日号「バック9」より

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