12時発表の気象データでは気温31.5度で日差しも強く、風速7メートルと強い海風が難易度を上げる演出をしています。注目組の一つである小祝さくら、稲見萌寧、菅沼菜々選手の組が後半のアウトコースでバーディの奪い合いになりました。
午前スタート組で首位に立った稲見選手は、帯同するキャディが体調不良のため、急遽トレーナーと交代するハプニングもありましたが、6月から新しいコーチと取り組んできたショットが安定し、後半の5バーディはショットで奪ったものでした。
練習ラウンドでは、まったくバーディを獲れる気配もしなくて、難しいという印象だったようですがラウンド後の囲み会見では「組が全員(スコアが)良かったので、スコア出るんだって思いました」と話しました。
春先は棄権を挟んで4試合予選落ちするなど苦しいシーズンを送っていましたが、6月からはショットが復調し予選落ちはなくなり、「あとはパットだけ」という状態が続いていました。ショットがビタビタとピンに絡んだ5番パー3(10センチ)、6番パー4(1メートル)のバーディだけでなく、7番パー4では3メートルのチャンスを決め3連続バーディと一気にスコアボードを駆け上がりました。
練習場にインパクトバッグを持ち込んで、クラブを引っ張るようにバッグを叩くドリルを繰り返す姿を何度も見ていましたが、柳橋章徳コーチと取り組みでルーティンも簡素化し、とてもシンプルにボールを打てるようになっています。これで3、4メートルのパットが決まりだすと2年前の稲見選手の強さを取り戻すことでしょう。
小祝さくら選手は、途中で3パットもありグリーンアンジュレーションに手こずりながらも、6バーディ、2ボギーの4アンダー(暫定3位タイ)、「NEC軽井沢72」で初優勝を飾った菅沼菜々はフィニッシュで手を放す場面も見られましたが、持ち前のショートゲームのうまさで4バーディ、ノーボギーと同じく暫定3位タイで終えています。
メルセデスポイントランクで2位につける山下美夢有選手は、キャディが熱中症で途中交代する場面もありましたが4バーディ、ノーボギーの暫定3位タイと好発進を決めています。
午後スタートの地元長崎出身の櫻井心那、申ジエ、川崎春花選手の組は大ギャラリーの声援を受けてスタートしていきました。初日が終わるころにはどんな顔ぶれになっているでしょうか。明日も現地からのレポートをお届けします。