430Yパー4を2打目PWでバーディ
折り返しの9、10番で最終組3人のスコアは大きく動いた。
首位タイの小祝さくら、西郷真央を1打差で追う形で迎えた9番パー5、神谷は35ヤードの3打目を3メートルにつけてバーディ。このホールを4パットのダブルボギーとした西郷に代わって、首位の小祝に並んだ。
続く10番は430ヤードと距離のあるパー4だが、飛ばし屋の神谷の2打目はPW。残り134ヤードから1メートルにつけて連続バーディとすると、このホールをボギーとした小祝に2打差をつけて単独首位に躍り出た。
その後、3打まで広がったリードは最終ホールを前に1打となったが、18番パー4もきっちりパーをセーブ。
最後は気持ち良くウイニングパットを沈めた。
2度目のプロテストが迫っていた昨年は同い年の川﨑の優勝を練習場で見ていた。
「昨年はテレビで見ていた側で、出られただけでも嬉しいのに優勝もできて、実感がなくてソワソワしています」
優勝の瞬間は笑顔だったが、グリーンサイドでプロテスト同期の平岡瑠依に迎えられると涙があふれた。
「飛ばしの秘訣は?」の質問になんとか絞り出した答えとは?
神谷の武器はなんといっても飛距離。
今季のドライビングディスタンスは259.69ヤードでツアー1位。
今大会は272.625ヤードで岩井明愛に続く2位だった。
優勝会見で飛ばしの秘訣を問われると
「それが一番困る質問です。小さいころから飛んでいたので」
と苦笑い。なんとか絞り出したのは
「小さいころに入ったのが大人のスクールで他にジュニアの子がいなくて、成人男性の方に追いつこうと思って振っていたのが今の飛距離に繋がっているのかなと思います」
という答えだった。
3週後には次のメジャー「日本女子オープン」(9月28日~)が控えている。
今年の会場、芦原GCは昨年5月に「中部女子アマ」で優勝したコース。
当時、心に誓った「来年はプロになって戻ってくる」が実現する。
神谷のバッグを担ぐ大矢真一キャディは昨年まで勝みなみとコンビを組んでおり、女子オープン2連覇中。
昨年の大会3日目には勝と神谷が2サムでプレーした縁もある。
「大矢さんが3連覇できるようにって、すごくプレッシャーをかけてくるんですけど頑張ります(笑)」
コースを知っているアドバンテージと、女子オープンに強いキャディを味方に次はメジャー2連勝に挑戦する。