3日目を終え単独3位の好位置につけたマキロイは「この位置にいられて興奮している。明日に向けチャンスがあるからね」と優勝に照準を合わせていた。「調子は上がっている。2日目まではトップと離れ過ぎていてノーチャンスと思ったけれど今日(6アンダー66)伸ばせて良かった」とも。
その言葉通り最終日は1番と4番でバーディを奪い一時、一時トップに並んだ。ところが7番パー4、ショートアイアン(9I)のセカンドショットが岩に当たって池。ダブルボギーを叩く、まさかの事態に陥った。
11番も池に入れたが、そこはなんとかボギーで凌いだ。しかし先頭を行くビンセント・ノーマンが快調にスコアを伸ばし、マキロイは優勝戦線から完全に脱落。
さらに16番パー5では、悲劇的展開が待っていた。普段なら楽々2つで乗せられる260ヤードのセカンドショットがまたしても池に消えた。160ヤード地点から打った4打目が再び池。6打目をグリーンサイドのバンカーに打ち込みトリプルボギーの8。2オーバー74を叩き、3位から16位タイへ大きく順位を落とし4日間の競技を終えた。
傷心のマキロイはラウンド後、報道陣の質問に答えずコースを後に。それでも年間王者を決めるポイントランキングは首位を守っている。
ライダーカップが近づくなか、チャンスがありながら大きく崩れたヨーロッパチームのエースが心配だが、マキロイと対照的に最終日に好プレーを披露したのが星野陸也だ。
今季DPワールドツアーに専念している星野は21位タイから出た最終日、ノーボギーの4アンダー68をマーク。マキロイがトリプルボギーを叩いた16番でもきっちりバーディを奪い、7位タイでフィニッシュ。今季2度目のトップ10入りをマークし、大会前のポイントランク104位から78位にジャンプアップした。
PGAツアーは22-23年シーズンを終えたがDPワールドツアー(欧州)は11月中旬の最終戦DPワールド・ツアー選手権まで熱戦が続く。
日本勢は久常涼が現在ポイントランク35位。旅人・川村昌弘が62位のシード圏内につけているが、昨季の国内ツアー賞金王・比嘉一貴は140位で現時点では圏外。上位115位前後までに来季のシードが与えられる。