12時時点での気象データは31.1度、風速2.7mと残暑が厳しい初日となりました。それでもギャラリー数は5000人を越え、バーディ合戦になった展開に多くの歓声が響き渡りました。
米女子ツアーから帰国参戦する西村優奈選手は1アンダー、古江彩佳選手は1オーバーと久しぶりの日本の暑さや芝の感触にとまどいもあったようです。
リーダーボードを見ると、岩井明愛、山下美夢有、稲見萌寧、川崎春花、西郷真央らの好調な顔ぶれに苙りつ子(6アンダー2位タイ)、木村彩子(5アンダー6位タイ)、ウェイティングから繰り上がり出場した辻理恵選手(5アンダー6位タイ)らが首位の岩井明愛選手を追います。
圧巻のゴルフを見せた岩井明愛選手は、好調なショットでグリーンに乗せると、面白いようにパットが入り「「これだけ入ったら楽ですね」と2.5メートルから7メートルの距離のパットを決めまくりました。コンビを組んだ山根彰プロキャディによると「5番のパー5でピンチがありましたがパーセーブできたことで流れを切らさずに最後まで行けました」とコースレコードタイのスコアを喜びます。
スウィングを見てみると、背中がターゲットを向く深いトップから、頭の位置を変えずに切り返しで左に乗せてからターンさせるとてもオーソドックスなスウィングです。
「優勝は考えない」。その理由は「考えると体が思うように動かなくなる、それよりも自分のゴルフに集中したい」と最終日まで自分のゴルフを貫き今季2勝目を目指します。
スコッティ・キャメロンの「GOLO6」で6アンダー2位タイの山下美夢有
山下美夢有選手は、先週に引き続きスコッティ・キャメロンのパターを使用し6アンダー2位タイで終えています。マレット形状の「GOLO6」のクランクネック装着モデルでプロ支給品ですが、「最近のツアーでは大きなマレットは好まれず、トップラインはシャープでコンパクトなヘッドサイズになっている」とタイトリストの担当者は教えてくれました。
「マレットが好き」だという山下選手はポイントランク女王連覇を目指し、週末もスコアを伸ばしていくことでしょう。
USTマミヤ「リコイルダート」を実戦投入し11位タイ発進の尾関彩美悠
もう一人、ディフェンディングチャンピオンの尾関彩美悠選手は4アンダー11位タイで終えましたが、今週からアイアンのシャフトをUSTマミヤ「リコイル ダート」に変更し実戦投入。
日本未発売モデルなので情報は少ないですが、「ボールを高く上げてくれてコントロール性も良い」と火曜日にテストし早速ショットに手ごたえを感じているようです。連覇に向けて首位の岩井明愛選手を5打差で追います。
最後に15番パー5で3打目をバックスピンで放り込んでイーグルを奪った川崎春花選手。ディングチャンピオンで迎えた先週の「日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯」で予選落ちを喫し、ボールの位置を再確認し、ショットが好調に転じたといいます。
4~5メートルのパットのパットを決めまくり5連続バーディを含む1イーグル・6バーディ・1ボギー・1ダブルボギーの5アンダー6位タイで初日を終えました。
残暑厳しい気候と火曜日、水曜日の雨の影響もあり、グリーンは柔らかく止まります。ピンまでの距離を攻め、伸ばしあいの展開を制するのは誰になるでしょうか。