DPワールドツアー(欧州ツアー)のBMW PGA選手権でライダーカップ出場メンバーを抑えライアン・フォックスが優勝した。英ウェントワーストでのビッグイベントで勝ったニュージーランド出身の36歳は感無量。しかし勝利の美酒(シャンパン)はちょっぴり苦かった?

世界ランク2位のジョン・ラームを1打、PGAツアーの年間王者ビクトル・ホブランを1打抑え先頭でゴールテープを切ったフォックス。これがツアー通算4勝目だが本人にとってはフィールドの厚さや最終日のどんでん返しなど、これまでのどの勝利よりも劇的な1勝だった。

「昨年から今年にかけ僕ら一家は辛い時間を過ごしてきました。今年の6月ガンを患っていた義父が治療も虚しくあっという間に亡くなってしまった。沈んでいた心がこの勝利で解放された気がします」とフォックス。

首位と3打差で迎えた最終日は序盤の3番で悲劇が。OBを叩きトリプルボギーを打ち完全の優勝の二文字には届かないかに思われた。

しかし猛然と盛り返しバック9は31の猛攻。最終18番も3打目を2メートルに寄せてバーディを奪い地元期待のライダーカップメンバー、ティレル・ハットンに1打差をつけ逆転優勝。ラーム(4位)、ホブラン(5位)、ローリー・マキロイ(7位)の欧州三銃士を打ち破り栄冠に輝いたのだ。

ウェントワースで勝利を飾ったニュージーランド勢は全米オープンチャンピオンのマイケル・キャンベル(05年世界マッチプレー選手権)だけ。「彼がマッチプレーで優勝したのはよく覚えています。自分が(ウェントワースの)歴史に名を連ねることができたのはとても光栄です」と声を詰まらせたフォックス。

今大会の優勝者には「しなくてはならない」いくつかの儀式がある。その1つが18番ホールの横の歩道橋の上からギャラリーに向かってシャンパンシャワーをかけるというのがあるのだが「こんなの初めてだから上手くいくかなぁー」と不安げな表情。

画像: BMW PGA選手権で勝利し、シャンパンシャワーを披露したライアン・フォックス(写真/Getty Images)

BMW PGA選手権で勝利し、シャンパンシャワーを披露したライアン・フォックス(写真/Getty Images)

瓶を盛大に振って本番に備えたのだがあちこちから泡が吹き出し不発に。「鼻の中に入ってしまった」と苦笑い。「彼(キャディ)の方がこういうのは上手いんだ」とフォックスに名指しされた帯同キャディは見事にお手本通りのシャンパンシャワーに成功し「ほらね」とフォックス。勝利の美酒は鼻に入って苦味が勝った(?)。その一部始終はSNSでご覧あれ。

Twitter: @DPWorldTour tweet

twitter.com

父・グラントさんはオールブラックスで有名なニュージーランドの元有名ラグビー選手。現役時代チームでシャンパンシャワーを経験しているはずだが、そのノウハウは息子には伝承されていなかったようだ。

This article is a sponsored article by
''.