重いパターは"飛ぶ"、軽いパターは"飛ばない"が大前提
みんゴル取材班(以下、み):先日オールドアンサー2を打つ機会がありました。自分のパターと比べるとものすごく軽いけれど意外とタッチは合いました。もしかしたら最近のパターは、ヘッドが重すぎるのかなと思ったのですが。
宮城:ショートパットなら、手がスムーズに動くので重いパターでもいいと思います。でもロングパットは距離が合いにくくなります。
み:アマチュアにはどちらがおすすめですか。
宮城:大前提として重いパターは飛ぶ、軽いパターは飛ばないと覚えて下さい。どちらがいいかと聞かれたら、まず軽いパターでヒットすることを覚えるべきだと答えます。なぜかといえば重いパターは飛んでしまうから。皆さん撫でるように打つので、転がらなくてラインに乗らない。軽いパターなら飛ばないから下りでもヒットできます。最後まで転がりの強さが出るからラインの影響も受けにくくなります。
み:では最近のパターはなぜ重くなったのでしょう。
宮城:デザイン重視でかっこよく作ろうとすると、パーツも増えてどうしても重くなってしまいます。ワイドフランジとかネオマレットとか安定感があるので、ぼくもやりたいけれど、すぐに355グラムくらいになってしまうので作りません。出来上がったばかりの新作パターは339グラムです。昔の「アンサー2」が338グラムといわれていたのでほぼ同じですね。それを35インチで組んでいます。
み:35インチとはずいぶん長いですね。いまは33か34インチが主流では。
宮城:パターはヘッドの重さだけでは語れません。ヘッド重量360グラムでも33インチなら振れるし、35インチではまったく使えません。パターのシャフトはかなり重量があるからです。
み:宮城さんのおすすめは軽くて長いパターですか。PGAツアーでは33インチを使っている選手が多いようですが。
宮城:ジャンボさんが使っていた「IMG5」もそうですが、昔のパターは35インチがスタンダードでした。パットが入るかどうかは正しいポスチャーができているかどうかで決まります。
PGAの選手は背が高いけれど、手が長くて前傾角が深いので彼らの手の位置に合わせると33インチになるのでしょう。でも日本人は手が短く前傾角が浅いので34とか35インチが合います。日本の女子プロでパターの上手な選手はたいてい身長に対して長めのパターを使っているはずです。