女子ゴルフの今季国内ツアー第31戦、「スタンレーレディスホンダゴルフトーナメント」最終日が8日、静岡県・東名カントリークラブで行われ、首位タイから出た森田遥が2バーディ、ボギーなしの70で回り、通算13アンダーで逃げ切った。2年連続優勝を目指した小祝さくらは通算8アンダー10位だった。
画像: 「スタンレーレディスホンダゴルフトーナメント」で、2017年「北海道meijiカップ」以来約6年ぶりの通算2勝目を挙げた森田遥

「スタンレーレディスホンダゴルフトーナメント」で、2017年「北海道meijiカップ」以来約6年ぶりの通算2勝目を挙げた森田遥

「6年分のパットを打ちました」(森田遥)

小雨模様の優勝インタビュー。

森田遥が思わず声を詰まらせた。

「本当にたくさんの方が、私以上に(復活優勝を)信じてくださったので……」

と話したところで目頭を押さえた。

最終18番はカップの縁から2センチに止まっていたウィニングパットをタップインし、待ち焦がれた2勝目を達成。

「最後のパットは数センチだったので先にいこうと思ったんですけど、キャディさんがマークしてって言ったので、(最後に)6年分のパットを打ちました」

18番グリーンを囲んだ大勢のギャラリーから大きな拍手が沸き上がった。

画像: ギャラリーの声援に応える森田遥

ギャラリーの声援に応える森田遥

昨年優勝者の小祝と並んで首位からスタート。2番でカラーから10メートルを沈めて単独首位に立ち、5番でピンまで残り136ヤードの第2打をピンの右3メートルに乗せてスコアを伸ばした。

得意なアプローチも駆使した。12番ではバンカー越えの18ヤードを寄せてパーセーブ。15番もグリーン右バンカーから高いアゴを越えて20センチにつけてピンチを脱した。

運も味方につけた。17番の第1打を右へ大きく曲げたが、ボールは木に当たってフェアウェイに出てきた。この幸運を生かして2オン2パットのパーでしのぎ、優勝への流れを手放さなかった。

「17番は木に当たって、運がよかったというのはあります。しかもフェアウェイにあったので、うれしかったです」

優勝は17年8月の「北海道meijiカップ」以来約6年ぶり。

「長かったです。単純に小学校1年生から6年生までという感じで(1勝目は)なかったような感じでいましたし、6年はかかりましたけど毎日、1ミリでも勝利に向けて準備してきたことは変わりがありません。自分なりに成長した部分もたくさんあったと思います」

インタビューでの涙が乾いた優勝会見では、笑顔で感慨に浸った。

優勝の森田遥と2位の安田祐香が、どちらも来季シード当確!?

この優勝で16年のレギュラーツアー本格参戦から19年を除いて保持してきたシード確定にも大きく前進した。

5位に入った前週の日本女子オープン終了時点で65位だったメルセデスランキングは42位に上昇し、50位までに与えられるシード圏内入りを果たした。

シーズン終了まで残り7戦。

今後も「富士通レディース2023」終了時点の同ランキング上位35位までが出場でき、予選落ちがない「TOTOジャパンクラシック」の参戦こそ微妙だが、同じく予選落ちがない最終戦の「ツアー選手権リコーカップ出場」は確定しているだけに、シード確保への見通しは明るい。

「これからも自分のゴルフに徹しながら、3勝目、4勝目を目指していけたらなと思います」

画像: 2位に入った安田祐香はメルセデスランキングが28位までアップし、来季シードを当確させた

2位に入った安田祐香はメルセデスランキングが28位までアップし、来季シードを当確させた

この日、69で回って2位に入った安田祐香は、前週の日本女子オープン終了時点で37位だったメルセデスランキングは28位までアップし、来季シードを当確させた。

「自分的にも少し成長できたなと思います。少しほっとしているし、あとは伸び伸びやろうと決めたので、残りの試合ではまた優勝争いができたらいいなと思います」

と安田は初優勝を目指す。

森田、安田の2人にとって、今週は優勝と2位という結果だけでなく、大きな意味を持つ試合になった。

PHOTO/Hiroaki Arihara

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