国内女子ツアー「NOBUTA GROUP マスターズGC レディース」最終日、首位タイからスタートした“自称アイドルゴルファー”菅沼菜々が安定したプレーでスコアを伸ばし、逃げ切りでツアー2勝目を挙げた。今大会では2年連続賞金女王など、日本で輝かしい実績を残したイ・ボミが引退。今後はゴルフ界のアイドルの後継者として、人気でも、実力でも菅沼がツアーを牽引する。
画像: マスターズGC レディースでツアー2勝目を挙げた菅沼菜々と日本のツアーを引退したイ・ボミ(撮影/姉崎正)

マスターズGC レディースでツアー2勝目を挙げた菅沼菜々と日本のツアーを引退したイ・ボミ(撮影/姉崎正)

「みんな私を見ているんだ」(菅沼)

最大のピンチは序盤で訪れた。

菅沼と同じく首位タイでスタートした尾関彩美悠が1番でバーディを奪い、1打差を追う形で迎えた2番パー4、菅沼のティーショットは右サイドの深いラフにつかまった。

「チョロしそうだなというラフで、ほんとにチョロしました」

3打目も右サイドのラフから残り84ヤード。これを2メートルに寄せるとパーをセーブした。

対する尾関は3パットのボギー。差が広がりそうな展開だったが、結果的には再び首位に並んだ。

その後は4、9、12番とバーディを重ねた菅沼が徐々にリードを広げていく。

画像: 優勝後、ギャラリーの声援に応える菅沼(撮影/姉崎正)

優勝後、ギャラリーの声援に応える菅沼(撮影/姉崎正)

「17番が難しいので、17番が終わって少し楽になった感じでした」

最終日の最難関ホールだった17番パー3はこの日唯一のボギーとしたものの、最終ホールを前にリードは2打。少しだけ余裕を持って臨んだ18番では

「2打目を打つ時にみんな私を見ているんだなと思いました。ギャラリーさんが多くて嬉しかったです」

自称アイドルのオンステージ。最後は1.2メートルのパーパットを沈めて、両手を高く上げた。

"スマイル・キャンディ"の後継者に名乗り

プレーを見守ったイ・ボミから、ギャラリーよりも大きな声で「おめでとう」と祝福された菅沼は、

「ボミさんの引退試合という機会に優勝できて嬉しい。引退された後もJLPGAを盛り上げられるように頑張りたいです」

今大会中には「おこがましい」と話したこともあったが、優勝会見では"スマイル・キャンディ"(ボミの愛称)の後継者に自ら名乗りを上げた。

画像: 試合中、笑顔を絶やさない菅沼(撮影/姉崎正)

試合中、笑顔を絶やさない菅沼(撮影/姉崎正)

2か月前の初優勝時、菅沼は

「アイドルになり切ってプレーしました。アイドルなので怒りません」

と話した。一方、ボミの印象を問われると

「高校生ぐらいのときにテレビで見て、すごい笑顔で一際目立ってかわいいって感じで、怒らないし、プレースタイルが素敵だなと思って憧れていました」

ゴルフにはミスも、アンラッキーも付き物だが、そんな時でも怒らず、笑顔を絶やさない。これが2人の共通点だ。

昨季は何度も優勝争いに絡みながらあと一歩及ばなかったが、1つ勝ったことで

「周りを見てゴルフをしなくなったのが一番の成長だと思います。自分が伸ばしていけば優勝できると分かったので、今日はあまり周りを気にせずにプレーすることが出来ました」

今回の2勝目はさらなる自信に繋がったはず。今後は成績でもボミに迫るべく、3勝、4勝と、勝利を積み重ねていく。

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