ゴルファーにとって、自分のクラブセッティングを考えることは、楽しいのと同時に悩ましいもの。今回はHS40前後のアベレージゴルファー向け組み合わせのヒントを、ギアオタクでクラブフィッターの小倉勇人氏に教わった。
画像: 調子が悪くても、ミスの傾向が揃いやすい、スコアを作りやすい14本を小倉氏は考えた(写真はイメージ)

調子が悪くても、ミスの傾向が揃いやすい、スコアを作りやすい14本を小倉氏は考えた(写真はイメージ)

スウィングの再現性を高め、ミスの幅を小さくすることが大切

クラブフィッター小倉です。今回のお題は、お客様とのやり取りから。先日、フィッティングを受講いただいたお客様よりこんな宿題をいただきました。「私の14本のセッティングを全部任せるから提案してほしい」と。

そのお客様は、ヘッドスピードが40m/sぐらい、スウィングの傾向は、ややアウトサイドイン軌道ですが、再現性は適度にあり、よほど力んだりしなければ、安定したショットは打てます。ネックは100ヤード以内。アプローチが苦手で、ちょくちょくざっくりをしてしまうのだそう。平均スコアは95です。セッティングのリクエストとして、今の実力で最もスコアの出しやすいセッティングにしてほしいとのことでした。

まずはウッド類から。ドライバーは、直進性が高く、打点ミスに強いモデルをチョイス。ツアープロでさえ、毎回同じ打点では打てないのですから、打点ズレによるミスをできるだけ抑えられるようにやさしいモデルにします。FWは、5番と7番を。ドライバーと同じ流れのあるモデルを選び、高さの出しやすい番手で構成します。UTは1本。25度前後のモデルを入れましょう。こちらも飛距離よりも高さ重視で、ロフト角が大きめの番手を選びます。

アイアンは、5番からPWまでで、ヘッドはポケットキャビティか中空のモデルで。7番のロフト角が30度前後のものを選びます。適度な飛距離とミスへの寛容性、そしてグリーンで止める高さを考えるとこのあたりがバランスがよいです。ウェッジは50度と56度。PWが43度ぐらいですから、バランスをとってこのあたりに。SWは56度の方がバラツキが少なくてすみます。そして苦手なアプローチを軽減するチッパーを入れましょう。

私が考えるセッティングはこんな感じです。ヘッドスピードが40m/sあれば、3Wやロフト角の立ったUTは打てますが、安定感を考えるとロフトがあるモデルの方が有効です。あとは、ウェイトフローをしっかりと作りこみ、シャフトの特性などを揃えれば、例え調子が悪くてもミスの傾向が揃いやすい、スコアを作りやすいセッティングに仕上げることができるでしょう。

クラブセッティングは、使い手がどんなプレーをしたいかで変わりますので、ヘッドや番手の組み合わせは、十人十色です。シャフトの特性についてもそれぞれのクラブを使い分けるスウィングスキルがある方なら、揃える必要はないでしょう。しかしそんなスキルを持っているゴルファーは、まずいません。スウィングが安定しないゴルファーほど、ウェイトフローやシャフトの特性がバラバラのクラブを使っていることが多いです。そこを調整することでスウィングの再現性を高めやすくなり、ミスの幅を小さくできます。

ちなみにこの宿題をいただいた方は、じょじょにセッティングを作り上げている最中です。現在は、ドライバーとFWを調整し、安定したショットが打てているとのこと。全部ご提案したセッティングに変更する予定なので、完成したら是非ベストスコアを更新してもらいたいですね。

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