本当の実力とは?
どうしても他の選手の活躍が気になったり、他の選手の技術が気になってみたり、人と比較してしまうものです。そして相手を天才と思ったり、相手の成功を、その人が生まれ持った能力や才能のおかげと思っている人も多いのではないでしょうか?
私はプロ野球審判人生30年間の中で、期待されて入団してきた選手、高く評価されて入ってきた選手、天才と言われてプロ野球界に飛び込んできた選手など、才能や能力に恵まれた選手を、たくさん見てきました。しかしすべての選手が活躍できたり、大成しているわけではなく、まったくの期待外れに終わった選手も多く見てきました。
また逆に前評判はさほどでなくても、徐々に頭角を表し、一流になった選手の過程も見てきました。
成功というのは、その選手が持っている才能や能力が大きなウェイトを占めていて、そこに依存していると考えがちですが、実はそこはあまり関係ありません!
その個人のなかに挑戦的な課題を“やり続ける力”があるかどうかが最も重要です。何事も、まずは行動に移せるかどうかなんです。
まずはやってみること!
継続しない選手は、少し今までの感覚と違ったり、違和感を覚えると、すぐに辞めてしまいます。 しかし成功者は、違和感がなくなるまで継続し30日間が経過します。30日間継続すると、もう習慣となって当たり前になります。行動を起こし、コツコツを30日間続けることが習慣に変わります。 これこそが努力です。
やり続ける能力こそが本当に必要なものです。
ゴルファーの行動力は、いいとわかっていても何もしない人は70%にも達します。即行動に移せるのはゴルファーの30%と言われています。そしてこの行動を習慣に変えて継続するのは5%しかいません。成功者はこの5%の中にいるのは間違いないです。
ゴルフは不思議なスポーツで、不器用でもやり続けば、想像もしなかった凄いレベルに到達できるようになります。そしてできないと決めつけていたことでも、挑戦的に続けることで、できるに変わり武器になっていきます。
とくにどんなレベルのゴルファーでも、100ヤード以内のショートゲームはスコアの65%に当たります。パッティングだけに絞るとスコアの40%がグリーン上にあります。
普段の練習の割合はどうですか? 65%をショートゲーム中心の練習に割いてますか?
ゴルフの基本は短い距離からの積み重ねです。世界レベルは、ここに重点を置いてます。
人はいつからでも変われる。特にゴルフはそれを悟らせてくれるスポーツ
良いこととわかっていても行動できない人はゴルファーの7割もいると伝えましたが、可能性に蓋をしているのは非常にもったいないことです。
自分には無理! できるわけがない! やっても一緒! 面倒くさい! やる前から結果を自らの潜在意識にすり込んでしまっています。
よく勘違いしている人が多いのですが、"まず意識を変えろ!"と言う人がいますが、意識を変えてから行動しなくても、まずは行動に移してやってみることが大切です。意識なんてなかなか変わりません。行動が習慣となり、成果が出てから意識が変わっていくものです。
常に行動ありきで取り組むと、積極的に挑戦し自主的に努力する傾向が出来上がります。
年齢は関係ない。いつからでも遅くない。コツコツの積み重ねが、とんでもないレベルに到達できることをゴルフから学べます。
自分の能力は経験や努力によって必ず向上できるのです。
ツアープロレベルでは実は能力の差は小さい
トーナメント観戦で私が一番好きなのは練習場です。プロの練習風景、打球音、スウィングリズム、スウィングテンポ、バランス、そして余力、すべてが生きる教科書です。練習場のショットを見ていると、誰が優勝してもおかしくないくらい再現性の高いスウィングをしています。
では何が違うのでしょうか? どこに差があると思いますか?
選手によっての"努力の差"は大きいです。"継続できるかどうかの差"はもっと大きいです。そして"習慣の差"は一番大きいです。
メンタルの観点から見ると、要は基本の反復練習の繰り返し、積み重ねが一番の実力差になっていると感じてます。
"自分にもできる"という思いが可能性を広げてくれる
人間は自分の能力の10%しか使わずに人生を終えているそうです。これはゴルフでも当てはまることです。自分のゴルフ人生において、自分が発揮できる能力の10%しか使っていないとしたら、本当にもったいないですよね!
どんなゴルファーでも、まだ伸び代は90%も残されています。可能性しかないということです。潜在意識に無意識に残っている"自分には無理"という刷り込みが、残り90%を使いきれない理由でもあります。
やり続ける能力が、残りの90%を引き出します。"自分にもできる"という思い込みが、潜在意識への刷り込みが可能性を広げてくれます。誰でも明日からはチャンスしかありません。