「LPGA新人戦 加賀電子カップ(96期生)」で優勝を挙げた髙木優奈。3日間首位を譲らない完全優勝で勝利したスウィングをみんなのゴルフダイジェスト編集部員でプロゴルファーの中村修が解説。

かつては単年登録からステップ・アップ・ツアーの優勝も経験していますが、プロテストの壁は厚く合格まで6回の道のりを経て、JLPGA会員として新人戦の出場となりました。2日目に誤球で2ペナのトラブルがありましたが持ち前の粘り強いプレーで見事に優勝を飾ったことも、髙木選手のメンタルの強さを表すエピソードとして残るでしょう。

画像: 「LPGA新人戦 加賀電子カップ(96期生)」で優勝を飾った髙木優奈

「LPGA新人戦 加賀電子カップ(96期生)」で優勝を飾った髙木優奈

それではスウィングを見てみましょう。背筋を伸ばし骨盤を起こしたお手本のようなアドレスで構え、バックスウィングの始動から背中や胸のターンとクラブが一体になって動いています。そのままトップまで体をねじりますが、前傾角はしっかりとキープされています。

画像: テークバックの始動から背中や胸が動き、腕やクラブの動きと同調する

テークバックの始動から背中や胸が動き、腕やクラブの動きと同調する

始動からクラブと体の動きが同調していることで、腕の動きが大きくなり過ぎず、再現性の高いスウィングにつながっています。

切り返しから左腕を胸で押すようにダウンスウィングに入ることで、クラブをインサイドから下ろしてくることができています。インパクト付近の動きを見ると、フェースのターンとおへその向きが同調していて、方向性の良いスウィングであることがわかります。

画像: 左胸で左腕を押しながら切り返し、おへその向きとフェース向きが同調するようにお腹をターンさせることで再現性と方向性の高いスウィングになっている

左胸で左腕を押しながら切り返し、おへその向きとフェース向きが同調するようにお腹をターンさせることで再現性と方向性の高いスウィングになっている

ティーアップしたボールをハーフスウィングで打つような練習ドリルを膨大な球数でこなしてきたのでしょう。手首をこねてフェースを開閉させ、方向性が安定しない人にとって髙木選手のインパクト付近の動きはとても参考になると思います。

テークバックでは右のわき腹を動かし、ダウンスウィングでは左のわき腹を積極的に動かしていくような動きに、手元が振り遅れずについてくる髙木選手のスウィングは、方向性に優れた再現性の高いスウィングと言えるでしょう。

プロテスト通過後のファイナルQTでは「プロテストに比べたら緊張しなかったので、ひたすら楽しい4日間」と、持てる力を発揮できるメンタルで臨み、14位でレギュラーツアーの前半戦の出場権を獲得しています。来季のレギュラーツアーで大暴れする姿が見られることでしょう。

写真/大澤進二

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