2024年2月某日。フジクラは「24ベンタスブルー」の新製品試打会を都内で実施。試打会に参加した、みんなのゴルフダイジェスト特派記者でプロゴルファーの中村修がインプレッションをお届けする。

方向性と飛距離を向上させた「24ベンタスブルー」

新製品の「24ベンタスブルー」ですが、実は初見ではありません。松山英樹選手が大逆転で2年ぶりの勝利を飾った「ジェネシス招待」の練習日に、現地で米フジクラのツアー担当者から見せてもらっていました。

会場となったリビエラCCの練習場で鮮やかなマットカラーのブルーがとても映えていました。担当者によると「ベンタス」シリーズの開発はすべて米国で行われ、新作の「24ベンタスブルー」は方向性とボール初速を向上させていると聞きました。

画像: PGAツアーでは先週の「ジェネシス招待」からテストが開始されたフジクラ「24ベンタスブルー」

PGAツアーでは先週の「ジェネシス招待」からテストが開始されたフジクラ「24ベンタスブルー」

試打は都内のインドアゴルフスタジオで開催され、使用ヘッドはテーラーメイド「Qi10」(スタンダードモデルの9度)、60グラム台のSフレックス、ヘッドスピード45m/s前後、計測器はGOLFZONのシミュレーターを使いました。

結果から言うと、前作よりもしなりやトルクが抑えられているせいか、少し”締まり感”のあるフィーリングでしたが、とっても素直な挙動です。試打を重ねるうちにどんどんスピードも上げられタイミングの取りやすさも感じました。

試打したデータを見ても左右のブレは少なく、少し辛めの数値が表示されるGOLFZONのシミュレーターでもトータル243ヤード、硬めの練習ボールのせいもあってかスピン量は1263rpmの表示。フレックスを変えながらヘッドスピード40~46m/sくらいで試打してみましたが、どのフレックスでもスピン量は少なめで方向性も良く、慣性モーメントの大きなヘッドとの相性は抜群でした。

画像: GOLFZONのシミュレーターでヘッドスピード45m/s前後で計測した数値を見ると低スピンで方向性の良さが見て取れる

GOLFZONのシミュレーターでヘッドスピード45m/s前後で計測した数値を見ると低スピンで方向性の良さが見て取れる

大型で慣性モーメントの大きなヘッドの芯を外したショットで曲がりの幅が少なく感じたのは、ヘッド性能だけでなく、高弾性素材をアップグレードしたという「VeloCore Plus」テクノロジーによるものだと思います。リビエラで聞いた通りの性能を感じることができました。

新作では50グラム台のXフレックスも追加されたので、ヘッドスピード45m/s前後でのプレーヤーである程度重量を感じながら打ちたいプレーヤーには6Sを、軽めで硬さを求めるプレーヤーには5Xがフィットするでしょう。

画像: 5Xが追加され50グラム台はR、S、X。60と70グラム台はSとXのラインナップになった

5Xが追加され50グラム台はR、S、X。60と70グラム台はSとXのラインナップになった

「ベンタスブルー」には曲げ剛性やねじれ剛性を10%向上させた「ベンタス TR ブルー」も存在しています。それに比べてみると、しなり感をやや感じられる印象です。特性としては素直な中立的でベンチマークになるような仕上がりです。

同じ中元調子のグラファイトデザイン「ツアーAD VF」と真っ向から比較対象になるモデルになるでしょう。使用するヘッドと自分のスウィングにマッチするのはどちらか? 試打してみる価値はありそうです。

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