みんなのゴルフダイジェスト特派記者のプロゴルファー中村修です。例年通り選手やメーカー、LPGAの関係者に今年もよろしくお願いしますと挨拶をかわし、長いシーズンが開幕します。十人十色のオフを過ごして来た選手たちの顔を見ると、ワクワクと不安が半分半分といったところでしょうか。
6年ぶりにツアー復帰する森田理香子選手や23年のプロテスト合格からQTを突破しデビューする髙木優奈、小西瑞穂、シード権復活をかけてQTを勝ち上がって来た小倉彩愛、河本結、大里桃子など見どころ満載の開幕戦になっています。
選手については別の記事で触れるとして、練習グリーンでは新作のパターを発見したのでリポートします。
まずはオデッセイから三角ネックのトライビームにAIフェースを搭載した「Ai-ONEトライビーム」。芯を外してヒットした際のボール初速の落ち込みをカバーしてくれるAi-ONEフェースに、左右のブレをカバーしてくれるトライビーム構造を合体させたモデル。
三角形のトライビーム部分は肉抜きされているので、通常のホーゼルと同等の重量であることも違和感なく使用感に一役買っています。
フェースはチタンフェースの「Ai-ONEミルドインサート」が5モデル、ウレタン素材の「Ai-ONEインサート」が8モデルがラインナップされるといいます。まさに下ろしたての新作で選手のテストはこれからになるとのこと。
初速の落ち込みをカバーするフェースインサートは縦距離を、三角構造のトライビームは芯を外してヒットした際の左右のブレを最小限にするということで、すぐにでも転がしてみたくなるモデルでした。恐らく4月ごろには発売されるのではないでしょうか。
個人的にはツノ型にトライビーム構造のクランクネックを搭載したモデルが気になります。方向性の取りやすいヘッド形状にシャフト半分のオフセットでつかまりも良さそうなモデルでした。
続いてピンのPLDの新作含めてラインナップが拡充していました。一本一本完全削り出しの「PLD」(パッティング・ラボ・デザイン)シリーズを率いるトニー・セラノ氏が開幕に合わせて用意してくれたといいます。
元々「ピン型」と呼ばれるようにクランクネックでトウヒールにウェートを分散させたブレード形状の元祖ですが、ネック形状やブレードの幅を拡充させることで、難しくないモデルへと進化させています。
PLDシリーズは市販されているモデルとかなりの自由度のあるカスタム対応のモデルがあります。例えば色やネック形状だけでなく、打感を左右するフェースのミーリングの深さも指定することができます。硬めの打感が好みであれば浅いミーリング、軟らかい打感を好むのであれば深いミーリングがお勧めになります。
ブレード幅が少し広くなったピン型もカッコよくて興味はありますが、「B60」と呼ばれるアルファベットのBのようなヘッド形状にクランクネックが装着されたモデルに手を伸ばしました。セミマレット型の原型になったモデルで名器と呼ばれる形状の一つです。
ブレードタイプほどシャープさはありませんが、座りが良く構えた時の安心感がありますね。こちらも市販されるようなので、店頭で見つけたらぜひ手に取ってもらいたいモデルです。
来週以降にテーラーメイドからツアーでも人気のスパイダーに三角構造のトラスネックを装着したモデルがお披露目されるようです。開幕上位の選手がどんなパターを使っているかチェックしてみても面白いですよ!