この春、キャロウェイ、テーラーメイド、ブリヂストンの新作ツアーボールが次々と登場。果たして王者・タイトリスト「プロV1」の牙城を切り崩せるのか? 2024年3月19日号の「週刊ゴルフダイジェスト」では、新作ボールに定番のスリクソンを加えて打ち比べ、その性能を評価した。そのうち、キャロウェイとテーラーメイドの結果をみんゴル読者に共有しよう。

試打・解説者

画像: 合田洋氏。

合田洋氏。

合田 洋

94年日本プロ優勝。
2007年に引退し、レッスン界に転身。アマチュアを中心に指導を続け、インドアゴルフ練習場・ Gスタジオを主宰。

昨年12月に2店舗目となるGスタジオ茅場町をオープン。

試打方法

1:58度(ピン「グライド2.0」)のSWでの50ヤードのアプローチ
2:7番アイアン(ピン「S55」)のフルショット
3:ドライバー(タイトリスト「TSR3」)

それぞれのショットを弾道計測器「トラックマン4」で計測。

パッティングの打感は合田プロがクリーブランド「スマートスクエア STUBBY」で打った感想。

画像: 「トラックマン4」で弾道を計測した。

「トラックマン4」で弾道を計測した。

キャロウェイ「クロムツアー」「クロムツアー X」

画像: シームレス・ツアーエアロ

シームレス・ツアーエアロ

  

弾道の頂点から落ち際までを徹底的に分析して生まれた、モデル別専用設計の「シームレス・ツアーエアロ」が大きな飛びに貢献。

六角形のパターンのなかに、複数の円形が組み合わされ、風に影響されやすい落ち際で、風に負けることなくキャリーが伸びる。

クロムツアー

画像: 飛距離に重点が置かれているキャロウェイ「ツアークロム」。

飛距離に重点が置かれているキャロウェイ「ツアークロム」。

4ピース構造
「クロム ソフト X LS」の後継モデル。打ち出しのスピン量を抑え、より飛距離に重点を置き、ロングショットにおけるボール初速が向上。

画像: 4ピース構造が採用されている。

4ピース構造が採用されている。

  

外側から、「ハイパフォーマンス・ ツアーウレタンソフトカバー」、「デュアル・ハイスピードマントル(2層)」、「ハイパー・ファストソフト・コア」が使用されている。

新たに採用された「ハイパー・ファストソフト・コア」がロングショットでスピンを減らし、反発力も生み出す。その周りに重ねられた2重のマントルが、よりコアの性能を引き出す。

ドライバーでは低スピンで距離が出る
「アプローチでは軟らかさの中にもやや芯があり、とてもいい打感。あえて言うなら「プロV1」に似た感覚で、スピンもしっかり入る。アイアンになると打感が軽くなり、ドライバーではウェッジと比べて硬く感じた。スピンが少ないため高さは出ないが、高さが出せればキャリーがもっと出て飛ばせる」(合田プロ・以下同)

画像: クロムツアー

クロムツアー X

画像: グリーン周りで抜群のスピン性能を発揮するキャロウェイ「ツアークロム X」。

グリーン周りで抜群のスピン性能を発揮するキャロウェイ「ツアークロム X」。

4ピース構造
「クロム ソフトX」の後継モデル。飛距離性能とグリーン周りでのコントロール性能、そしてフィーリングを、バランスよくハイレベルで両立。

画像: カバーが前作より軟らかくなっている。

カバーが前作より軟らかくなっている。

   

外側から、「ハイパフォーマンス・ ツアーウレタンソフトカバー」、「デュアル・ハイスピードマントル(2層)」、「ハイパー・ファストソフト・コア」を使用。

新たに「ハイパフォーマンス・ツアーウレタンソフトカバー」と名付けられたカバーは、より軟らかくなり、アプローチショットなどで優れたスピンコントロール性能を発揮。

アプローチでは抜群のスピン性能
「アプローチでは『クロムツアー』より球の重さがあって、明らかな差を感じる。『クロムツアー』が『プロV1』だとしたら、こちらは『プロV1x』に近く、スピンも入りやすい。アイアンも程よくしっかりした打感で高さも出る。ドライバーではキャリーがしっかり出て、総じて飛びとスピン、そして打感のバランスがいい」

画像: クロムツアー X

テーラーメイド「TP5」「TP5x」

TP5

画像: ショートゲームのスピン性能が高いテーラーメイド「TP5」。

ショートゲームのスピン性能が高いテーラーメイド「TP5」。

5ピース構造
4代目となる「TP5」は、前作と比べドライバーのスピン量を抑えソフトな打感を生み出し、特にショートゲームで最適なスピンコントロールを発揮。

画像: 5層構造を採用している。

5層構造を採用している。

  

外側から、「5層構造プログレッシブコンストラクション」、「スピードラップコア」を使用。

ソフトな打感・打音にもかかわらず、前作を凌駕するボール初速を提供する「スピードラップコア」を搭載。

  

グリーン周りでのスピン性能が高い「キャストウレタンカバー」を採用。

テーラーメイド史上最もソフトなフィーリングのツアーボール。

画像: ソフトキャスト ウレタンカバー

ソフトキャスト ウレタンカバー

飛距離とスピンのバランスが最適
「アプローチからボールの完成度の高さが伝わってくる。球の重さとフェースの乗り具合が絶妙。飛距離とスピン性能のバランスがいい。ドライバーでもフェースに食い付いている時間が長く、『プロV1』と同等、もしくは超えているかも。これはプロが使うボール。パターの打感も軟らかく、速いグリーンに向いている」。

画像: TP5

TP5x

画像: ボール初速はテーラーメイドのツアーボールの中で最速の「TP5x」

ボール初速はテーラーメイドのツアーボールの中で最速の「TP5x」

5ピース構造
テーラーメイドのツアーボール史上、最速のボール初速を誇り、ロングショットではスピン量を抑え、グリーン周りでは高いコントロール性能を発揮。

画像: ソフトな打感と、初速の速さを両立。

ソフトな打感と、初速の速さを両立。

  

外側から、「5層構造プログレッシブハイスピードコンストラクション」、「スピードラップコア」を使用。

進化した「スピードラップコア」を搭載することで、よりソフトな打音と心地いい打感ながらも、ボールスピードUP を実現。

キャストウレタンカバーと同等の白さに微調整した新塗装を採用。

視認性と同時に傷が目立ちにくく耐久性も向上。

画像: ツアーフライト ウレタンカバー

ツアーフライト ウレタンカバー

「TP5」よりドライバーの初速が少し速い
「ウェッジとアイアンでは『TP5』より硬く感じる打感だが、飛距離やスピン性能にほとんど差は見られない。そしてドライバーになると打感の硬さを感じさせず『TP5』に似たフェースに食い付くような気持ちのいい感触。それでいて初速が少し速くなり、飛距離もやや出る。こちらも完成度の高い、いいボール」。

画像: TP5x

ブリヂストンとスリクソンのボール試打結果と評価は、2024年3月19日号の「週刊ゴルフダイジェスト」とMyゴルフダイジェストに掲載中!

※週刊ゴルフダイジェスト2024年3月19日号「プロV1に宣戦布告!? 新作ツアーボールを打ってみた!」より一部抜粋

PHOTO/Tomoya Nomura、Tadashi Anezaki
THANKS/Gスタジオ茅場町

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