試打・解説者
合田 洋
94年日本プロ優勝。
2007年に引退し、レッスン界に転身。アマチュアを中心に指導を続け、インドアゴルフ練習場・ Gスタジオを主宰。
昨年12月に2店舗目となるGスタジオ茅場町をオープン。
試打方法
1:58度(ピン「グライド2.0」)のSWでの50ヤードのアプローチ
2:7番アイアン(ピン「S55」)のフルショット
3:ドライバー(タイトリスト「TSR3」)
それぞれのショットを弾道計測器「トラックマン4」で計測。
パッティングの打感は合田プロがクリーブランド「スマートスクエア STUBBY」で打った感想。
キャロウェイ「クロムツアー」「クロムツアー X」
弾道の頂点から落ち際までを徹底的に分析して生まれた、モデル別専用設計の「シームレス・ツアーエアロ」が大きな飛びに貢献。
六角形のパターンのなかに、複数の円形が組み合わされ、風に影響されやすい落ち際で、風に負けることなくキャリーが伸びる。
クロムツアー
4ピース構造
「クロム ソフト X LS」の後継モデル。打ち出しのスピン量を抑え、より飛距離に重点を置き、ロングショットにおけるボール初速が向上。
外側から、「ハイパフォーマンス・ ツアーウレタンソフトカバー」、「デュアル・ハイスピードマントル(2層)」、「ハイパー・ファストソフト・コア」が使用されている。
新たに採用された「ハイパー・ファストソフト・コア」がロングショットでスピンを減らし、反発力も生み出す。その周りに重ねられた2重のマントルが、よりコアの性能を引き出す。
ドライバーでは低スピンで距離が出る
「アプローチでは軟らかさの中にもやや芯があり、とてもいい打感。あえて言うなら「プロV1」に似た感覚で、スピンもしっかり入る。アイアンになると打感が軽くなり、ドライバーではウェッジと比べて硬く感じた。スピンが少ないため高さは出ないが、高さが出せればキャリーがもっと出て飛ばせる」(合田プロ・以下同)
クロムツアー X
4ピース構造
「クロム ソフトX」の後継モデル。飛距離性能とグリーン周りでのコントロール性能、そしてフィーリングを、バランスよくハイレベルで両立。
外側から、「ハイパフォーマンス・ ツアーウレタンソフトカバー」、「デュアル・ハイスピードマントル(2層)」、「ハイパー・ファストソフト・コア」を使用。
新たに「ハイパフォーマンス・ツアーウレタンソフトカバー」と名付けられたカバーは、より軟らかくなり、アプローチショットなどで優れたスピンコントロール性能を発揮。
アプローチでは抜群のスピン性能
「アプローチでは『クロムツアー』より球の重さがあって、明らかな差を感じる。『クロムツアー』が『プロV1』だとしたら、こちらは『プロV1x』に近く、スピンも入りやすい。アイアンも程よくしっかりした打感で高さも出る。ドライバーではキャリーがしっかり出て、総じて飛びとスピン、そして打感のバランスがいい」
テーラーメイド「TP5」「TP5x」
TP5
5ピース構造
4代目となる「TP5」は、前作と比べドライバーのスピン量を抑えソフトな打感を生み出し、特にショートゲームで最適なスピンコントロールを発揮。
外側から、「5層構造プログレッシブコンストラクション」、「スピードラップコア」を使用。
ソフトな打感・打音にもかかわらず、前作を凌駕するボール初速を提供する「スピードラップコア」を搭載。
グリーン周りでのスピン性能が高い「キャストウレタンカバー」を採用。
テーラーメイド史上最もソフトなフィーリングのツアーボール。
飛距離とスピンのバランスが最適
「アプローチからボールの完成度の高さが伝わってくる。球の重さとフェースの乗り具合が絶妙。飛距離とスピン性能のバランスがいい。ドライバーでもフェースに食い付いている時間が長く、『プロV1』と同等、もしくは超えているかも。これはプロが使うボール。パターの打感も軟らかく、速いグリーンに向いている」。
TP5x
5ピース構造
テーラーメイドのツアーボール史上、最速のボール初速を誇り、ロングショットではスピン量を抑え、グリーン周りでは高いコントロール性能を発揮。
外側から、「5層構造プログレッシブハイスピードコンストラクション」、「スピードラップコア」を使用。
進化した「スピードラップコア」を搭載することで、よりソフトな打音と心地いい打感ながらも、ボールスピードUP を実現。
キャストウレタンカバーと同等の白さに微調整した新塗装を採用。
視認性と同時に傷が目立ちにくく耐久性も向上。
「TP5」よりドライバーの初速が少し速い
「ウェッジとアイアンでは『TP5』より硬く感じる打感だが、飛距離やスピン性能にほとんど差は見られない。そしてドライバーになると打感の硬さを感じさせず『TP5』に似たフェースに食い付くような気持ちのいい感触。それでいて初速が少し速くなり、飛距離もやや出る。こちらも完成度の高い、いいボール」。
ブリヂストンとスリクソンのボール試打結果と評価は、2024年3月19日号の「週刊ゴルフダイジェスト」とMyゴルフダイジェストに掲載中!
※週刊ゴルフダイジェスト2024年3月19日号「プロV1に宣戦布告!? 新作ツアーボールを打ってみた!」より一部抜粋
PHOTO/Tomoya Nomura、Tadashi Anezaki
THANKS/Gスタジオ茅場町