あの人気連載が復活! シニアになって“もう二花(ふたはな)”咲かせようとしてきた海老原清治と奥田靖己。2024年4月23日号の「週刊ゴルフダイジェスト」では、そんな2人が日々研鑽している様子を伺える対談を掲載している。ベテランプロの含蓄ある言葉を一部、みんゴルでも紹介しよう。

話者プロフィール

画像: 奥田靖己プロ

奥田靖己プロ

   

奥田 靖己(おくだ せいき)

1960年大阪府出身。

18歳でゴルフを始め甲南大学を卒業後85年プロ入り。

93年の日本オープンを含むツアー通算6勝。シニアでも1勝。

本誌『ゴルフはつづくよどこまでも』も好評連載中。

  

海老原 清治(えびはら せいじ)

1949年千葉県出身。

16歳でゴルフを始め我孫子GCでキャディをしながら20歳でプロ入り。

レギュラーツアーは1勝だが、99年から欧州シニアツアーに参戦、02年に3勝を挙げ賞金王に!

画像: 海老原清治プロ

海老原清治プロ

飛距離を出すためには「振るしかない」

奥田 昨年の11月の試合でエビさんと久しぶりに回らせてもらいましたけど、ホンマにすごい。恐れ入りましたですわ。

海老原 え、何が?

奥田 初日のパー5のティーショット、池越えのバンカー越えで、おまけにアゲンストやったから、僕と中村通さんは池を避けて刻みましたけど、羽川(豊)さんとエビさんはドライバーで池越えして。そしたらエビさんが羽川さんよりもだいぶ先に飛んで、「これはちょっとくらったべえ」なんて言うてはりましたよね(笑)。

海老原 ああ、あの頃は体の回転でタイミングよく振れていたから。でも実は最近、クラブが思い切り振れなくなっていたんだよね。

奥田 最近ですか。

海老原 そう。1年前に首の手術をして、昨年はまだ大丈夫だったんだけど、その後にクラブが思い切り振れないことがあったわけ。それで最近、ドライバーのシャフトを45.5インチから44.75インチに短くしたの。短くすれば振りやすいかなと思って。そしたらぴったり、ハマった。

画像: シニアになっても、日々の研鑽を忘れない海老原氏と奥田氏。

シニアになっても、日々の研鑽を忘れない海老原氏と奥田氏。

奥田 飛んだんですか。

海老原 うん。昨日雨のなか、直ちゃん(尾崎直道)と我孫子で回ったんだけど、12番に右にバンカーがあるでしょ。ティーグラウンドからは220~230ヤードくらいあるんだけど、キャリーで越えたのよ。行ってみたら、直ちゃんのボールをボクのボールがオーバーしちゃっててさ、20ヤードくらい先に行ってたんだよね。

奥田 すごいですね。通常は、クラブを長くして飛ばそうとしますけど、短いほうが振りやすいんですか。

海老原 そう。振りやすいの。

奥田 以前、僕が46インチを使っていたら、練習場でエビさんから、「長えよ」っ言われましたよね。

海老原 でも、長いやつを上手く振ったときは確かに飛ぶよね。太平洋C御殿場の11番のパー5で、45.5インチで打って2つで乗っかっちゃったからね。前の組にトンちゃん(東聡)がいて、「エビさん乗ってきましたよぉ~」って言われてさ。だから短いのと長めのやつを両方、上手く調整して使えばいいんだよな。

奥田 エビさんみたいに飛ばすには、クラブを「振りやすい」と感じるいうことがめちゃくちゃ大事なんでしょうね。

海老原 そう。振るしかないんだよ。

海老原の飛ばしの秘訣は「肩」

奥田 その「振る」いうことなんですけど、昔、エビさんに、「頭の重さは6キロも7キロもあるんだから、それを揺さぶったら飛ぶんだよ」って言われたことがあります。それも振って飛ばせる秘訣ですか。

海老原 うん、そうだよね。それとね、僕、2003年にアメリカに行ったときに、「ゴルフで大事なことを教えてほしい」って、向こうの選手、トム・ワトソンとか10人くらいに聞いたんだよ。

画像: 海老原氏の飛ばしは「肩」がポイント。

海老原氏の飛ばしは「肩」がポイント。

奥田 ごっつい人に聞いたんですね。

海老原 そうしたら10人中4人が「肩」って言った。肩ってことは、肩の回転だよね。下半身なんて言ったのは誰もいなかった。

奥田 それはすごい話ですね。

海老原 うん。僕は振るためには肩がいっぱい動かなくちゃいけないと思っていたから、「肩」って言われて、「あ、じゃあ俺のやってることは間違いねえな」って思ってさ。それで、クラブなんかによって肩の角度の使い方を変えていけば、この人たちの言っていることと同じになるなと思ったんだよね。たとえば、「水平に回す」、「少し斜めにして回す」、「たくさん斜めにして回す」。
あとは、「肩を途中で止める」、「いっぱい回す」。そうやっていろいろな肩の動きのイメージでスウィングをやってみたんだよね。それを写真や映像で撮ってみて、自分のイメージと実際の動きの違いを見て、そこを直したりした。けっこうイメージと違うものだから。

奥田 要するにそれって肩の入れ替えのことで、結局、バックスウィングとフォローでの体の入れ替えをしているということですよね。

海老原 うん、そうそう。

奥田 前に、エビさんは「背中を目標に向けるくらい体回せ」言うてましたけど、それと同じで、結局、大事なんは「体の入れ替え」やないですか。それを肩でやるのか、背中でやるのか。まあ、足と思ってやって背中が回っていたらそれも体の入れ替えの一つやし。どれでも自分がやってみて合うやつをやればいいんやけど、エビさんの場合はそれを肩でやってきたいうことなんですかね。

海老原 そう、僕の場合はね。

奥田 肩を回すのに、水平か、ちょっと斜めなのか、さらに斜めなのかをいろいろ検証されたというんは、上半身の前傾姿勢の角度だと思いますけど、これはどういったことを考えてやっていたんですか。

海老原 僕はよく、我孫子の先輩プロの佐藤精一さんから「右肩は絶対に下げるな」って口を酸っぱくして言われていたの。「スライス打つのに右肩は下げるんじゃねえ!」って。

奥田 それで肩を水平に回すイメージで振っていたんですね。

海老原 だって、僕はもともとフックボールを打っていたから、右肩は下がってたからね。

奥田 ああ、だからスライスを打つには平らに回すほうがええ、いうことなんですね。

海老原 そう。でも写真を撮ると少しは下がっているんだけれどね。でもそうやって、肩の回し方でフックもスライスも打ち分けられるんだよね。

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対談の全文は、2024年4月23日号の「週刊ゴルフダイジェスト」またはMyゴルフダイジェストにて掲載中!

TEXT/Masaaki Furuya
PHOTOS/Shinji Osawa
THANKS/浜松CC

※週刊ゴルフダイジェスト2024年4月23日号「もう“二花”のゴルフ対談 海老原清治×奥田靖己」より一部抜粋。

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