キャロウェイ担当者に、まずは今季投入したAi スモーク MAX FASTの6Uから聞いていった。
「柏原プロが6Uに求めるのは、6番アイアンと同等のパフォーマンス(高弾道・スピン量・キャリーなど)であり、このMAX FAST UTは、『アイアンのようにホーゼルがしっかり見える形状で構えやすく、ボールを拾ってくれるイメージがあります』(柏原)と好印象を持ち、実際に打つと打感がソフトなことと操作性の高さも気に入って投入が決まりました」
7Wと11Wは2018年モデルのローグ。3Wと5WはAi スモーク ♦♦♦Tで、この2本も今季から。「基本的にコンパクトに見えるヘッドが好みで、それに合致したのが第一。3Wは地面からボールを拾いやすく強いボールが打てる点。5Wはこれまで入れずに3WのHLモデルを使っていましたが、Ai スモーク ♦♦♦Tの5Wを打つと、弾道が高くキャリーも伸びたためスイッチ。2本とも打感の良さも気に入っているようです」(同担当)。ヘッド形状の安心感、弾道の高さ、ボールの拾いやすさを重視して選ぶ点は、アマチュアのウッド選びの参考になりそうだ。
ドライバーは昨季から継続のパラダイム ♦♦♦+。元々は同じモデルの♦♦♦を使っていたが、ソール前方にウェイトのない♦♦♦+を試すと、つかまり感があって振りやすく、即投入を決めたという。
ウッド系のシャフトは6本中4本がディアマナ カイリ、5Wはディアマナ TBで、どちらも「青マナ」からの正統進化モデル。「確か、プロ入り前から使っていたはず。他のシャフトを使ったこともありますが、カイリ特有のハリのある弾き感を気に入って長く使っています」(同担当)
ウェッジは、今季からフォーティーン。「同郷(宮崎県)で柏原プロと仲のいい山内日菜子プロがジュニア時代にフォーティーンを使っていた縁があり、山内プロのお父さんを通して声が掛かりました。この3本はRM21のプロ用デザインでRMW3といいます。48度と52度は抜けを重視した大きめバウンスモデルで、56度も大バウンス(12度)ですがヒールを削り落としてフェースを開いて使いやすくしています。今年の1月からの使用です」(フォーティーン担当者)
パターは、TRI-HOT 5K ROSSIEで、これも開幕戦からの使用。市販モデルとは違うマイクロヒンジ インサートが入っているプロトタイプ。グリップはスーパーストローク。ボールもクロムソフトXから、ニューモデルのクロムツアーXへスイッチ。ショートゲームでのスピンコントール性能の高さを評価しているという。
女子ツアーで増えている“6本木”セッティング
1W/パラダイム ♦♦♦+(9度)・ディアマナ カイリ60(S)
3W/パラダイム Ai スモーク ♦♦♦T(14度)・ディアマナ カイリ60(S)
5W/パラダイム Ai スモーク ♦♦♦T(18度)・ディアマナ TB70(S)
7W/ローグ 2018年モデル(21度)・ディアマナ カイリ70(S)
11W/ローグ 2018年モデル(26度)・ディアマナ カイリ80(S)
6U/パラダイム Ai スモーク MAX FAST(27度)・ディアマナPROTOTYPE
7I~PW/ Xフォージド スター(2018年モデル)・N.S.プロ 850GH neo(S)
GW・AW・SW/フォーティーン RMW 3(48・52・56度)・N.S.プロ 850GH neo(S)
PT/オデッセイ TRI-HOT 5K ROSSIE プロト(3度)
BALL/クロム ツアーX
※スペックは編集部調べ ※スペックとスタッツは4月17日時点のもの
先述の6本に新パターを加えた7本を新しくしたセッティングで、現在のメルセデスランクは17位(4月17日時点)。第1回リランキングは6月のニチレイレディス終了時だ。
【追記】4月17日時点では上記の通りだが、ドライバーと3Wに関して、今後、ディアマナの新作と思われるPROTOTYPEのシャフトに切り替える可能性が大。黒いコスメ(写真)が特徴で、柏原のテストでは、ドライバーのボール初速が1m/s上がっているとのこと。
※週刊ゴルフダイジェスト2024年4月30日号より(PHOTO/Hiroyuki Okazawa、Hiroaki Arihara)