現在のドライバーは、Qi10でロフトは10.5度。このドライバーは大慣性モーメントのやさしさがウリだが、本人いわく、「僕はホールに合わせて色々な球筋を打ちたいタイプ。Qi10は自分の思い通りの弾道が打ちやすいから」とやさしい性能以上に、操作性能を評価している。
また、Qi10のLSドライバーもセッティングのバリエーションとして持ち、「風が強い時は、直進性能の強いLSを使い分けています」とのこと。特筆はシャフトで、ベンタスブルーのフレックスがなんと5R。「最近、パワーが落ちてきたので、試しに5Rを打ってみたら、振りやすいうえに、予想以上にしっかりとしていたから」。SやSRにこだわらず、試してみるという考えは参考にしたいところ。
フェアウェイウッドはQi10の3Wと7Wの2本。3Wはスタンダードの15度ではなく、16.5度のHLモデル。「今は球の上がりやすさ重視。だからロフトの大きなモデルです。コースによっては3WHLを抜いて5Wを入れることも」
ウッドの下は5Uと6Uが2本、アイアンはステルスグローレの7I~PW。「このステルスグローレを使い始めたのは昨年から。当初は6Iも入れていましたが、今年になって、28度の6Uに替えました。上がりやすく、キャリーがしっかり出て、圧倒的にやさしいんです」。ちなみに2本のUTはQi10レスキューで、アイアン的なダウンブローではなく、フェアウェイウッドのイメージで振っているという。
ウェッジはロフト4度刻みで46度・50度・54度・58度の4本で、すべてテーラーメイドのMG4。ステルスグローレのPWのロフトが41度で、普通に振って125ヤード飛ぶという。AWとのギャップを埋めるために46度のウェッジを入れて対応している。
グリーン上は、アダム・スコットが使っていることでも有名な、アメリカのLAB.GOLF製の長尺パター。「長尺パターを使うようになったのは、単に短いパターが出来なくったから(苦笑)。アダム・スコットやルーカス・グローバーが使っているのを見て、自分としても気になって試したかったんです。実際に使ってみると、構えた感じが良くて、ストロークもとてもしやすかったので決めました」
各番手の飛距離(Y)の目安は、1W=240、3W=220、7W=200、5U=190、6U=175、7I=160、8I=145、9I=135、PW=125、46度=115、50度=105、54度=95~105、58度=85。
レギュラーツアーの時から、いち早くキャビティアイアン(Joe キャビティ)を契約メーカーと開発したり、シニアに入ってからはテーラーメイドのグローレシリーズを積極的に使うなど、難しいクラブを打ちこなすのではなく、やさしいクラブでしっかり打つというスタイルを貫いていた選手。現在のクラブ選びについて聞くと、「構えた時の安心感とやさしさ。ボールの上がりやすさ。これです!」と端的なコメント。現在の使用クラブとスペックが表す通り、我々アマチュアが参考にすべき言葉で締めてくれた。
尾崎直道の最新セッティング
1W/Qi10(10.5度)・ベンタスブルー(5R)
3W/Qi10 3HL(16.5度)・スピーダーNX ブラック(50R)
7W/Qi10(21度)・スピーダーNX ブラック(60SR)
5U・6U/Qi10 レスキュー(25度・28度)・スピーダーNX ブラック(60SR)
7I~PW/ステルスグローレ・グラファイトデザイン RAUNE i75(R)
GW・AW・SW・LW/MG4(46度・50度・54度・58度)・グラファイトデザイン RAUNE w85(wedge+)
PT/LAB.GOLF MEZZ.1 MAX AS(2.5度/45インチ)
(PHOTO/Tazashi Anezaki)
※今回取材した大会「第1回 レジェンドカップゴルフトーナメント」の模様は、4月29日(月)夕方5時からBS Japanext で無料放送します。公式アプリでも同時配信!